無料ブログはココログ

« 難読飲食店がある「西武」八階 | トップページ | ジャズのショパン夜想曲全曲 »

星野富弘詩画集「鈴の鳴る道」

   【誰にでも やさしい言葉が かけられそうな気がする 沈丁花の香り ただよってくる朝】 【絵を描くのは 旅をするのと同じ 私は今 花びらの谷間から 雄しべと雌しべが丘に続く 春の小道を 旅している】 【一匹の虫 泥の上を這う 取り柄のない虫 虫の目になって花を見たい そびえ立つ草の上に 花が空を覆って いるんだろうなあ】

 【蟻よ その草が 木に見えるか その石ころが 岩に見えるか 蟻よ 私は何に見える】 【山に行こう そして あなたの造られた風景を 見てこよう 花のまわりに 囲いがあるだろうか 崖の上に 柵があるだろうか 小さな心にさえ 囲いを作っている私】 【今日も一つ 悲しいことがあった 今日もまた一つ うれしいことがあった 笑ったり泣いたり 望んだり あきらめたり にくんだり 愛したり ・・・・・・・・そしてこれらの一つ一つを 柔らかく包んでくれた 数え切れないほど沢山の平凡なことがあった】

  【風は見えない だけど木に吹けば 緑の風になり 花に吹けば 花の風になる 今私を過ぎていった 風はどんな風に なったのだろう】 【風にとんでゆく 紙くずさえ 美しくしてしまう 秋 そんな秋の中に 野菊が咲いている】 【空を飛ぶ鳥も白い花も いつか土に帰る 火も灰も水もごみも 総て受け止め 沁み込ませる土 土の上に私は立っている うじ虫と花の種を宿す 土の上に生きている】

 【これといって 趣味のない母でしたが 紙を切って桜の花を作るのが じょうずでした 私が暴れん坊でしたから 母はせっせと 桜を作りました ガラスのひび割れに張る紙の桜】 【病院の庭にさつきが咲いた 母が銀行強盗でもするように おどおどして ひと枝折ってきてくれた 絵に描いて となりのベッドの人に見せると 「きれいなゆりだなあ」といった】。 不慮の事故で手足の自由を失い、僅かに動く口に筆をくわえて詩画を描き続ける星野富弘さん。手が使えない星野さんは口で詩や絵を描きます。氏は群馬大学を卒業し中学の教師になりますがクラブ活動で事故が起きました。(東京都新宿区市谷砂土原町3-5 「偕成社」03.3260.-3229花の詩画集「鈴の鳴る道」より)言葉の感性が堪らなくいいです。 

 

« 難読飲食店がある「西武」八階 | トップページ | ジャズのショパン夜想曲全曲 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 難読飲食店がある「西武」八階 | トップページ | ジャズのショパン夜想曲全曲 »