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学者が裸で街の中を走った話

 2012年に他界された丸谷才一さんの随筆は実に知的で楽しくて、過去、何度私のブログ「ドアのない談話室」に引用させて頂いたかわかりません。でも引用した随筆のタイトルは必ず書いていますので、別に著作権法には抵触せず問題になる事はないでしょう。実は今回、「男女の仲」というタイトルの随筆からどうしても紹介したくなった話があるのです。その出だしは《「ユリイカ」という言葉はもちろん御存じでしょう》。

 「知ってる。雑誌の名前じゃないか」などとおっしゃらないで。その通り青土社から出ている雑誌の題名ですけれど、その前に出典としてアルキメデスの名せりふがあった。さうです有名な話だもの、もちろんご存じのはずで、「見つけた!」というギリシャ語ですね。実はアルキメデスは王様から難題を出されていた》。

 この王様は純金の塊を職人に渡して王冠を作れと言いつけたのですが、王冠が出来てから、この職人は金をいくらかごまかしたと密告する者があった。そこで、王様は王冠をこわさずに調べる方法は無いかアルキメデスに訊ねたのです。しかし、学者は何日も頭をひねったけれど解らないのです。学者だって簡単に解らないことってあります。

  困り果てたあげく、ある日、学者はぶらりと浴場に行き、モノを入れるとお湯が湯船からあふれ出ることに気がついたのです。つまり、王冠と同じ大きさの塊を湯船に入れ、あふれ出るお湯の量を比較すれば本当に金をごまかしたかがわかると判断したのです。それで、それを発見したアルキメデスは浴場を飛び出すやいなや早く確認したくて「ユリイカ!ユリイカ!」と叫びながら夢中になって裸で街を走ったという話です。でも、タイトルの「男女の仲」を話す前に紙面が無くなりました。

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