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高倉健さんと降旗康男監督

 「週刊新潮」6月13日号を買ったら、5月20日、肺炎のため84歳で逝去された映画監督降旗康男氏の「墓碑銘」があって、《高倉健の新境地を開いた降旗康男監督、静かな信頼感》とありました。何しろ健さんは降旗康男監督と組んで「夜叉」「あ・うん」「鉄道員」などいい映画を何本か作っています。

 中でも、私にとって忘れられない映画が1981年に制作した倍賞千恵子と共演の「駅 STATION」。舞台は北海道で、健さんは刑事です。この映画の中に、日本映画史上、屈指の名場面と言われている酒場のシーンがあります。歳も押し詰まった12月30日の夜、健さんは倍賞が主の小さな酒場のノレンをくぐります。

  カウンターの端には小さなテレビが置いてあり、流れているのは八代亜紀の「舟歌」、健さんと倍賞の会話や仕草には何とも言えない哀愁感が漂います。恐らく、降旗監督と健さんは、演出上の細かいことを色々と話合ったことでしょう。ともかく、この小さな酒場のシーンは何度繰り返し観てもしびれます。

 健さんは年に一度か二度、一人で降旗監督の自宅を訪ね、15分ぐらいで帰りますからと言いいながら3時間ほど過ごしていたのです。ともかく、健さんと降旗監督は深い信頼感で結ばれていたようです。謹んで降旗康男監督のご冥福をお祈り致します。これは、映画「駅 STATION」で二人が初めて出会った翌日の大晦日の場面です。倍賞は「店にいるから来ない?」と旅館にいた健さんを呼び出し、テレビは「紅白歌合戦」が流れています。そして、次の場面は永遠の別れを決意し列車に乗る前に店に寄った所です。二人の顔が極度に険しいのは深いワケがあるのです。

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