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非常に風情がある二首の和歌

   国文学者金田一春彦氏の「心にしまっておきたい日本語」より、北原白秋と与謝野晶子の和歌二首を紹介します。まず、北原白秋の「雨のあとさき」は《湯上がりの 好いた娘が ふくよかなに 足の爪剪る 石竹の花》。北原白秋は童謡ばかりではなく、和歌にも優れた才能を持ってました。

   金田一氏はこの歌はどの言葉も美しいのだが、何と言っても一番のポイントは「湯上がり」で、この言葉ほど日本語の美しさを表すものはないと書いています。そのほか日本語には「湯帰り」「湯のみ」など風情のある言葉がいっぱいあり、これは温泉の存在のせいだと金田一氏は言ってます。

   そして、もう一首は与謝野晶子の「みだれ髪」で《清水へ 祇園をよぎる桜月夜 こよひ逢う人 みな美しき》。日本語の語彙には美しいものが沢山あるが、この「桜月夜」もその一つ、これは与謝野晶子自身の造語で、日本語の特徴はこのような造語が簡単にで出来ることだと金田一氏は言ってます。

   更に金田一氏は《この歌は「桜月夜」という新語を入れたことでいっそう印象深いものになった。季節は春。「清水へ祇園をよぎる」という表現で、祇園から清水に向かう石畳の道に舞妓たちが行き交う風景が眼前に広がる。もしかしたら、この歌は、与謝野鉄幹に逢った夜のことを思い出して作ったのだろうか》と。

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