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一生消えない遠い昔の後悔

   時効になっていると思いますが、大学時代に「映画をタダで観た」ザンゲをします。その昔。新宿に「帝都座」という封切館があり、その五階に「帝都名画座」という古い名画を上映していた映画館がありました。このエレベーターもエスカレーターも無いビルは、四階まで階段で昇り入場券を買い、そしてもう一階上が映画館です。

   何しろ、古いフランス映画が無性に好きだった私は時間がありさえすればこの映画館に足を運びました。ここで観た映画を挙げると「北ホテル」「舞踏会の手帖」「巴里祭」「商船テナシティ」「望郷」「外人部隊」「運命の饗宴」「にんじん」「モロッコ」「巴里の空の下セーヌは流れる」などで、三日変わりで上映していました。

   これらの映画に魅せられていた私は、同じ映画を三日間続けて観ることなどザラ。毎日のように映画館に顔を出す貧乏学生を気の毒に思ったらしく、映画館の一人の女性に入口で入場券を渡すと、その女性は入口で私を待たせたまま、一階下のキップ売場に飛んでいき、お金に換えて私に戻してくれたのです。

   心の中では罪悪感との葛藤をしてましたが、私はその好意をそのまま受けてました。そして、ある日、私はその女性と新宿の街の路上で、偶然、ばったり遭遇したのです。当然、日頃のお礼をすべきなのに、私はただ会釈しただけですれ違ってしまったのです。何という愚かなことでしょう。私は映画館に行きづらくなり、ちょっと間をおいて映画館に行って、彼女が辞めたのを知りました。いまもなお私の胸の中は一生消えない後悔で激しく痛んでいます。

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