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読み直したら更に面白い小説

   5年ほど前の2013年4月に発売になった村上春樹氏の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」。ともかく、村上春樹氏の文体の分かり易さと、物語展開の面白さに引き込まれ、一気呵成に読んだ覚えがあります。それから約5年、もう一度読みたくなり、単行本を持っているのに文庫本を買って(敬意!)読みました。

   小説の骨子は、主人公の多崎つくるに、高校時代、4人の親友がいて、その4人から田崎つくるに、ある日、理由がよく解らない絶交状が送られてくるのです。多崎つくるは付き合っている2歳年上の女性にこのことを相談すると、一人づつ会ってその理由をよく聞くべきだと提案します。

   ところで、この5人の氏名は、男性が主人公の多崎つくる、赤松慶。青海悦夫、女性が、白根柚木、黒埜恵理。多崎つくる以外は、すべて頭に色がついていて非常に解り易く、この点にも村上春樹さんならではの工夫があり、読者への配慮を感じます。

   このうち、白根柚木は他界してすでにこの世にいません。多崎つくるが最後に会ったのはフィンランドのヘルシンキに住んでいる黒埜恵理。すでに結婚している彼女に会ったことで、謎が解けたという、まるでミステリーのような組立で、実に面白い長編小説でした。村上春樹さんの類希な実力を感じます。

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