かって五輪にあった芸術競技
何年も先だと思っていた東京オリンピックがいつしか二年後になりました。ところで、1912年の第5回ストックホルム大会からオリンピックに芸術競技があったのをご存知でしょうか。種目は、建築、彫刻、絵画、音楽、文学の5種目で、参加者はスポーツに関連を持つか、スポーツから着想を得た作品に限られてました。
そもそもオリンピックに芸術競技を取りいれた生みの親は、近代オリンピックの創始者のクーベルタン男爵。古代オリンピックは、神を讃えるという信仰的要素が強く、スポーツは強く美しい肉体で神を表現することから生まれたものであり、芸術表現も同じく神を表現する一手段だと言うのが、その根本理念です。
日本人の芸術競技のメダリストとしては、1936年のベルリン・オリンピックの絵画部門で、銅メダルを受賞した 藤田隆治、その作品名は「アイスホッケー」で、ナチス(恐らく絵が好きだったヒットラー)に買い上げられたそうですが、その後の行方については明らかになってないようです。
また、「赤とんぼ」の作曲で有名な山田耕筰氏も、ベルリン・オリンピックに音楽部門で参加してるようですが、その結果がどうなったかは解りません。ともかく、芸術作品の評価は難しく、次第に問題が出て、1948年の第14回ロンドン大会を最後に芸術競技はオリンピックより消えました。
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