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サックス二本が競演のジャズ

   アルト・サックスのポール・デスモンドとバリトン・サックスのジェリー・マリガンが共演しているアルバム「BLUES TIME」を聴きました。というのは、ジャズ評論家の寺島靖国さんが書いた「辛口!JAZZ名盤1001」(講談社)を何となくペラペラ見ていたらこのアルバムが出てきたのです。

   曰く《このポール・デスモンドには痛々しさを感じる。……ぼくの気のせいかも知れないが、相当シビアにバリトンと対決する姿勢がうかがえ、聴いていてつらい。肩を抱いてあげたいくらいだ。……》。これはあくまでも辛口の寺島さんの意見で、二人とも好きな私は久し振りにこのアルバムが聴きたくなったのです。

   確かにバリトンの方がアルトより力強さを感じるのは否めない事実です。しかし、このアルバムはアルトとバリトンの音色が絶妙にからみ合い、私はポール・デスモンドに痛々しさを感じないで、むしろバリトンを凌駕するアルトの強い音色に惚れ惚れしながら、大満足のうちに全7曲を聴き終わりました。

   映画、絵画、小説、そして、音楽など、全ての芸術作品は人によって見解が分かれるのは仕方ないことで、私としては、改めて、ポール・デスモンドのアルト・サックスとジェリー・マリガンのバリトン・サックスのコンビネーションに酔いました。そして、ほかにも持ってる二人の共演のアルバムが聴きたくなりました。

「満ち潮」と「引き潮」

   海水の量が増えたり減ったりする現象を「満ち潮」と「引き潮」と言い、海岸に立ってればそれをつぶさに確認することが出来ます。ところで、何故、そんなことが起きるかというと、万有引力の法則により月の引力が海の水を引っ張る結果、その位置関係によって場所により「満ち潮」と「引き潮」が起きるのです。

   勿論、太陽の引力も海の水を引っ張ってるのですが、月の方が太陽より遥かに地球に近いので、月の引力が圧倒的に影響していて、太陽と月と地球が一直線に並んだ時に引力が最も大きくなり「大潮」という現象が起きます。言葉にすると分かり難いのですが、地球と月と太陽の関係図を見ればよく理解出来るでしょう。

   では「満ち潮」と「引き潮」がどうして1日に2回づつ起きるかというと、地球が楕円体の中で24時間に1回転の自転をするので1日2回の「満ち潮」と「引き潮」が起きてしまうのです。ともかく、月に面してる場所とまったく反対の場所が「満ち潮」になり、真横の場所が「引き潮」になるのはこの図からよく解ります。

   また、この引力は海水だけではなく地殻にも影響を及ぼしていて、我々が立ってる地面も1日に2回上下に動き、その差は最大で20~30センチにもなるそうで、太陽と月の引力によって地震が誘発される可能性もあり得ると物理の本に書いてありました。ニュートンがリンゴが木から落ちるのを見て発見した万有引力って凄いです。

笑える別の「ノーベル賞」

   「イグ・ノーベル賞」をご存知でしょうか。この賞は工学賞、物理学賞、医学賞、心理学賞、化学賞、文学賞、経済学賞、学際研究賞、平和賞、生物学賞の10部門あって「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究や実績」に対し、毎年、10月に授賞式が行われ、今年の医学賞は日本人の新見正則博士のグループです。

   最新の「週刊新潮」に新見博士がその受賞の経緯について書いた特別読物が載ってました。それによると、今回の受賞は《心臓移植したマウスにヴェルディのオペラ「椿姫」のCDを聴かせると、免疫制御細胞が誘導されて寿命が述びることを発見した》ことに与えられたのです。何というユーモアのセンスでしょう。

   新見博士は、ある日、オックスフォード大学で15匹のマウスの心臓移植手術を終わらせケージに収納しようとした時、たまたま大きなケージが無かったので仕方なく二つに分けて収納しました。ところが、いつもの位置に置いたマウスと違う場所に置いたマウスとのに間に明らかな差が出て、博士はその理由をずっと考えてました。

   その後、博士は帰国して帝京大学医学部に勤務するようになり、研究室で移植手術したマウスを二つに分けて、一方のマウスにオペラ「椿姫」を聴かせると寿命が延び、石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」ではダメなことを発見したのです。アメリカのボストンで行われた「イグ・ノーベル賞」授賞式の模様をご覧になって下さい。

秋の昼下がりのコンサート

   昨日の日曜日、午後1時50分から六本木の「榎坂スタジオ」で行われたピアノのコンサートに行ってきました。というのは、秋葉原に昔からあるオーディオ機器の中古販売店「清進商会」があり、この店に行くとオーディオ全盛期の沢山の懐かしいベストセラーに接することが出来るので時々訪れます。

   この店の定休日は火曜日と金曜日で、この二日以外はほんとんど休むことがないのに、先日、行ったら店の中に「10月27日(日)は臨時休業します」という貼り紙がありました。そこで、ホームページを見てみたら、この日は「第17回ジョイントコンサート」があって、オーナーの小川さんが参加するための休みのようです。

   ホームページにあるこのコンサートのプログラムを見てみると、メンデルスゾーンの「無言歌集」など秋に聴くにふさわしいピアノの名曲がびっしり。そして、トリは小川さんのピアノの伴奏で奥さんがフォーレの「河のほとりで」ほかを歌うではありませんか。かって、小川さんと音楽の話をしたことがないのでびっくりしました。

   会場に行ってコンサートの主催者が小川さんであることを知り小川さんはそれぞれの演奏前に曲の解説をしてご自分もブラームスのワルツを女性と巧みに連弾で演奏し最期に奥さんの歌のピアノ伴奏。秋の昼下がりの三時間近くを美しいピアノ曲を堪能してとても満ち足りたいい気分で、夕暮れが迫った六本木の街を後にしました。

映画と真実の大きなギャップ

   シューベルトの交響曲第7番「未完成」が聴きたくなり、いささか古い録音のフルトヴェングラー指揮のウイーン・フィルで聴きました。この曲は、長い間、第8番とされてきましたが、現在では第7番ということが解り訂正されています。ともかく、第2楽章までしかない未完成ですが、非常に美しい曲で大好きです。

   ところで、シューベルトが何で第2楽章までしか作曲しなかったのかは、オーストラリア映画「未完成交響曲」の話では、シューベルトはこの交響曲の作曲中にある貴族の令嬢と恋愛関係になりました。しかし、第3楽章に入った時、令嬢は金持ちのところに嫁に行くことになり、ショックで作曲が出来なくなってしまったのです。

   そこで、シューベルトは作曲中の楽譜の表紙に「わが恋の終わらざる如く、この曲もまた終わらざるべし」とこの名文句を書いて、作曲を止めてしまったとなっているのです。この映画はかなりヒットしたので、大抵の人が、シューベルトは失恋によって未完成になったと思っても不思議ではありません。

   ところが、音楽評論家の武川寛海さんが書いた「名曲意外史」(毎日新聞社)によると、この話は映画のみのまったくのフィクションで、真実は、シューベルトは第3楽章をスケルツォにするつもりだったのが、どうしても先に進まないので、そのままになってしまっただけのことだそうです。映画と真実とのギャップ大きいです。

世界中の信号が「止まれ」は赤

   世界には様々な国があり、それらの国の文化や習慣も様々で、同じ動作や行為であっても、国によっては、それらが意味することがまったく逆になってしまうことが少なくありません。例えば、日本で子供の頭を撫でて「いい子、いい子」をするのは褒める行為ですが、イスラム圏で人の頭に触ったら最大の侮辱になるのだそうです。

   ところで、世界中に沢山の国がありますが、信号の「止まれ」が赤なのは、まったく同じだそうで、その理由をある本で知りました。そもそも、信号機は屋外に設置されるものですから、雨の日でも雪の日でも、また、ほこりが舞う強風の日でも、ドライバーや歩行者が確実に認識出来なければなりません。

   そして「進め」と「止まれ」はどちらが重要かというとどうしても「止まれ」の方で、一方が止まりさえすれば、片方は安心して進めます。そこで、登場するのが物理の理論で、可視光線の中で水滴やほこりなどの粒子に最も散乱(邪魔)され難く、ドライバーや歩行者の眼に届き易いのが波長の長い赤なのです。

   それに、一般的な周囲の物体の中で、赤は非常に目立ちやすい色であることもあって「止まれ」に赤を採用するのが最もいいと世界の誰もが考えたのです。いずれにしても、世界中のどの国も「止まれ」は赤になっていて「止まれ」が青で「進め」を赤にしているあまのじゃくの国は世界中どこを探してもないようです。

気持次第で変化するDNA

   小説家の渡辺淳一氏は、小説家になる前は医学を専攻したれっきとしたお医者さんで、氏が書いた「反常識講座」(光文社)という本に遺伝の話が載ってます。遺伝は運命的に決まっていて、どうしようもないものと思いがちですが、現代医学でDNAは変えることが出来るようになったと氏は書いています。

   本来、DNAは人間の細胞の核酸の中にある生命体の設計図です。これによってある人はこれくらいの身長、こういう鼻の高さ、こんな胃や腸を持ってというようにDNAの設計図通りに出来上がっていて、生まれつき決定されたものであり、絶対に変わらないものと思われていたのが変わるというのです。

   と言っても、DNAの基本構造が変化するのではなくて、元々、遺伝子の中に色々の能力が入っていますが、その全てがオンの状態になっているのではなくて、オフになってるDNAがかなりあるのだそうです。例えば、普段は絶対に持てないような重いものが、緊急の場合に持てるのは瞬間的にDNAがオンになって潜在能力の発揮。

   つまり、気持の持ちようでDNAのランプがオフにもオンにもなるので、現在、オフになってストップしている才能も気持の持ちようでオンになり、新たな能力を発揮させることが出来るというのです。ただし、重要なのは、DNAのスイッチをオンにするには「常に前向きの意思を持ち続けること」と渡辺氏は書いてます。

超長寿番組がもう直ぐ終幕

   1982年10月にスタートし、32年間続いている長寿番組「笑っていいとも!」が来年の3月で幕を降ろすことを7,947回目の放送中に発表したことが、昨日の「日刊スポーツ」一面に大きく出てました。発表の瞬間、会場から悲鳴のような驚きの声が上がったそうですが電撃発表と言っていいでしょう。

   昨日の「夕刊フジ」にこの番組の歴史が出てました。そもそも、この番組の生みの親はいまは亡きプロデューサーの横澤彪さんで、どちらかというと夜が似合うタモリを昼の顔に抜擢したのも横澤さん。最初の頃は低空飛行を続けていたのが「テレフォン・ショッキング」がヒットして視聴率が高まりました。

   登場する著名人から色々と珍しい話を引き出すタモリの話術が評判を呼び、更に1984年4月からは金曜日のレギユラーとして明石家さんまが登場し、二人が雑談のようなトークを展開するのが受けて番組の人気が急上昇したのだそうです。そして、タモリの存在感も急激に広まって、この番組はフジテレビの顔になったのです。

   ところで、まだちょっと先のことですが「テレフォン・ショッキング」の最期のゲストが誰なのかが話題になっていて、タモリが大ファンということから吉永小百合が最有力だそうです。私はこの「テレフォン・ショッキング」が好きで、いつも日曜日のダイジェストをよく見てるのが無くなることになり寂しいです。

ダ・ヴィンチの名画の謎

   レオナルド・ダ・ヴィンチは「モナリザ」の作者として画家と言われるのが一般的ですが、ダ・ヴィンチが残した絵はたった15点ほど。それに引きかえ、地球上の森羅万象を書き留めた約13,000ページにわたる膨大な「手稿」と呼ばれる貴重な遺産があり、科学、工学、数学、解剖学、植物学、地学などに精通してました。

   しかし、今回は数少ない絵の一つ「最期の晩餐」(解説動画)にスポットを当ててみます。この絵はイタリアのミラノにある「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院」の壁画で、イエス・キリストが十字架にかけられる前夜に十二人の使徒を集めて開いた晩餐の様子を描いたものですが、様々な謎に満ちています。

   その謎が明るみに出たのは、何年か前、この名画が剥落の危機に瀕し、修復作業を行ったからで、まず、食卓の料理です。修復する前までは子羊の肉とされていたのが、何と魚の切り身が描かれているのです。当時の食習慣では、晩餐に供されるのは子羊の肉なのに、ダ・ヴィンチはどうして魚料理にしたのでしょうか。

   その理由をある学者はギリシャ語で「イエス」「キリスト」「神の」「子」「救世主」の頭文字をつなぐとギリシャ語の「魚」になり、そこから魚料理にしたというのです。また、人物の頭の位置を五線譜に書くと賛美歌の旋律になると「世界の名画 隠されたミステリー」(PHP研究所)という本に書いてあります。

言葉の遊び「アナグラム」

   テレビのクイズ番組で、文章を同じ文字を使って並べ替える遊びがありますが、私が愛読する織田正吉さんが書いた「ことば遊びコレクション」(講談社)にこのことが詳しく書いてあります。本来、この遊びはヨーロッパで発生したもので「アナグラム」と呼ばれ、これに相当する訳語は日本にはないそうです。

   しかし、何だか日本語の方がこの遊びに適してる感じで、芭蕉の「古池や かわずとびこむ 水の音」をアナグラムした「文行かず 男わび住む 屋の戸蹴る」「水桶の 来ず詫びるやと 向い問ふ」「わずか見む ふやけ男のビイトルズ」が載ってましたので、一つだけ確認したら、ちゃんとアナグラムされてました。

   また、「蛍の光」を歌詞ごとにアナグラムしたのは、蛍の光窓の雪→北の間取りかほの冷ゆる、書(ふみ)読む月日かさねつつ→寝つつ寒き身二日酔、いつしか年もすぎの戸を→キスの音もしいと静か、あけてぞけさは別れゆく→揺れてかそけく酒は泡。なんとなく冬の温泉場の情景が眼に浮かびます。

   では、本家本元の英語のアナグラムを一つ。A Merry Christmas and a Happy New Year.(メリー・クリスマス、新年おめでとう)→May many a  red wreath carry happiness.(願わくは、数多くの赤い花輪が幸福をもたらさんことを)。英語が得意な方は確認して下さい。何だか英語の「アナグラム」は一段と難しそうです。

アンチ巨人が巨人を応援

   優勝した巨人が日本シリーズ進出を決めてよかったです。パ・リーグも楽天が勝って巨人と日本シリーズで戦って欲しいです。私は生まれも育ちも東京なのに、ちょっとしたきっかけで大洋ホエールズの時代に熱狂的なファンになって、横浜DeNAベイスターズをこよなく愛する故に、当然、ずっとアンチ巨人を標榜しています。

   しかし、今回はテレビの前で、巨人を応援してました。その理由は優勝したチームに日本シリーズに出て欲しいからです。ともかく、優勝したチームが日本シリーズに出られない可能性がある「クライマックス・シリーズ」に異議ありで、最初の2007年に巨人は優勝したのに日本シリーズに出られなかった時から不満です。

   パ・リーグの方は優勝した日本ハムが2位のロッテに順当に勝って、日本シリーズで中日と戦いました。「クライマックス・シリーズ」誕生の理由は、消化試合をなくし客足を減らさないということですが、レギュラー・シーズンに優勝したチームが日本シリーズに出られないなんて優勝の価値を軽く見てると言いたくなります。

   そこで、実現の可能性が無い私の提案です。ファースト・ステージで2位と3位が戦うのは現行通りでいいでしょう。そして、勝ったチームは1位のチームと3連戦を行い、3連勝すれば日本シリーズに進出で、1位のチームは3試合のうち1勝すればOKというのはいかがでしょうか。現在の「ハンデ+1」よりもっと勝率が高まります。

有名であるが故に残る恋文

   ノン・フィクション作家の梯久美子さんが書いた「世紀のラブレター」(新潮社)に、わずか二年で破局した小林旭さんと美空ひばりさんが結婚前に取り交わした相聞歌が載ってます。二人が盛大な華燭の典を挙げたのは昭和37年(1962年)ですが、相聞歌などという古風なやり取りをしてたことに驚きます。

   まず、美空ひばりさん「我が胸に 人の知らざる 泉あり つぶてをなげて 乱したる君」、それに対する小林旭さんの返歌は「石を持ち 投げてみつめん 水の面 音たかき波 立つやたたずや」。もしかしたら、この三年前に結婚した皇太子と正田美智子さんにあやかってのことかも知れないと著者の梯久美子さんは書いています。

   そのお二人が婚約当時に詠んだ歌は、皇太子「語らひを 重ねゆきつつ 気がつきぬ われのこころに 開きたる窓」、それに対しての正田美智子さんの歌は「たまきはる いのちの旅に 吾を待たす 君にまみえむ あすの喜び」。ちなみに「たまきはる」は「命」の枕詞で「まみえむ」は「お目にかかる」のことです。

   また、大スター同士のカップルと言えば石原裕次郎さんと女優の北原三枝さんがあります。結婚前にちょっとした言い争いをした時に石原裕次郎さんが書いた謝罪文「…みんな僕が悪いのですね?僕は大バカ者!!だから我儘ばかり言うんだ!!逢いたくて逢いたくてしょうがない。…」。有名であるが故に恋文も後世に残ります。

撮影に感動のサスペンス映画

   アルフレッド・ヒッチコック監督(作品リスト)のサスペンス映画「鳥」をWOWOWで放映したのでDVDに録画して観ました。以前、ビデオ・テープに録画したものは持ってるのですが、今回、鮮明な映像で観て改めてヒッチコック監督の映像技法に感動。そこで、取り出したのが「ヒッチコック 映画術 トリュフォー」(晶文社)という本です。

   ヒッチコック監督が自分の映画をフランスの映画監督フランソワ・トリュフォーと徹底的に語っている本で、ヒッチコック映画のバイブルと言ってもいいでしょう。私が「鳥」を見終わった後、直ちに読みたくなったのは、もしかしたら、ヒッチッコック監督が撮影の裏話を語っていたかも知れないと思ったからです。

   ともかく、この映画を観たほとんどの人が知りたいのは、ヒッチコックはどうやってあの映像を撮影したかで、絶対にトリックには違いないのですが、過去にそれを見破った人はなく、どんな本でもそれに触れてないのです。ひょっとするとこの本をよく読むと、どこかで語っているかも知れないという期待はむなしく外れました。

   今となってはヒッチコックが鳥の大群をどのような方法で撮影したかは永遠の謎になったかも知れません。もし、まだこの映画を観てなかったら、是非、TSUTAYAに飛んでいって、ヒッチコック監督の魔術を体感して下さい。「映画大辞典」の平均点が高くないのが不思議なくらいで、私はサスペンス映画のかなりの傑作と思っています。

充実の安価なCDのレーベル

   イギリスの再発売CDの専門レーベルで「NOT NOW MUSIC」というのがあるのをご存知でしょうか。通常の値段は2枚組が750円、3枚組が1000円、5枚組が1600円という安さで、ジャズ、ロック、ポップスなどクラシックを除くポピュラー系洋楽のすべてを網羅してるといっていいでしょう。

   先日、日本橋の三越本店の中の「山野楽器」で最新のカタログを貰ってきました。何年か前にこのレーベルが出来た時から見ると一段と充実していて、ジャズやポピューラーが好きな音楽ファンには堪りません。例えばチェット・ベイカーの5枚組、この中に何と名盤「チェット・ベイカー・シングズ」が入っているのです。

   そして、マイルス・ディヴィスも「プレスティッジ・イヤーズ」と題された5枚組が2セットもあります。この10枚の中にはジャズの名門プレスティッジ・レーベルから1951年から1955年の間に発売された初期の代表作がほとんど入っていると言ってもよく、内容をよく見てお持ちでなかったら検討してみる価値は充分にあります。

   また、エルヴィス・プレスリーの5枚組も1950年代に出演した映画「闇に響く声(キング・クレオール)」「G.I.ブルース」のサウンド・トラックやデビュー当時の代表的なアルバムばかり。値段はお店によって多少違うかも知れませんが、買っても買わなくても67ページのカタログを貰ってきて眺めると楽しいです。

ネットで超役に立つ検索方法

   ネットで何か検索した時、それを読んでるとその中に検索したい項目があり、更にその中にも検索したい項目があるような場合、その検索方法をご存知でしょうか。例えばちょっと「百人一首」を検索してみて下さい。すると、百人一首の全ての歌が表示されますが、一番最初の歌の作者「天智天皇」のことを調べてみたいとします。

   それには「天智天皇」のところにマウスの矢印を持っていって、左クリックで範囲指定をします。そして、右クリックすると、一番下に《”天智天皇”を検索》がありますから、それを左クリックすると、「天智天皇Wikipedia」が出てきます。それを左クリックして色々と調べます。検索は別にWikipediaでなくても構いません。

   ともかく、その中にもし更に調べたい項目があった場合は、何重でも同じ方法で検索することが出来ますが、ややっこしくなるので説明を省略します。また、Wikipediaの中には予めリンクされてる項目がありますから、それを検索して調べることが出来るのも言うまでもありません。ともかく、何重でも検索可能です。

   さて、全ての調べが終わって、現在、ご覧になってるブログ「ドアのない談話室」に戻す方法は、一番上にある矢印「←」を何回かクリックすればいいのですが、もっと簡単な方法があります。その直ぐ右にある「▼」をクリックすると「ドアのない談話室」が出てきて、どんなに何重でもクリック一発で戻ります。是非、試してみて下さい。

指示と誤解される監督の発言

   昨日10月15日に行われたサッカー国際親善試合の日本対ベラルーシ戦、日本は前半にベラルーシに入れられた1点を守りきられて負けました。ところで、昨日の「夕刊フジ」にこんな記事が載ってました。日本は11日のセルビア戦に惨敗し、ベラルーシ戦を前にしてザッケローニ監督の発言が波紋を呼んだというのです。

   監督は《彼ら(セルビア代表)は自分たちの状態が悪い時にファウルで止めたりすることもあった。そういう部分をいい意味で学ばなければいけない》とセルビア戦に負けた後の記者会見でこんな発言をしたのだそうです。別に選手に言ったわけでなくても、監督の発言はたちまち記事になって新聞に載ります。

   つまり、この発言は「相手の攻撃を止めきれなかったら、ファウルでつぶすのがいい」という意味ですが、監督が言わなくても、相手の攻撃にどうしようもなくなった時、選手はワザとではなくファウルを犯すことがあります。ところが、監督が公に発言すると《恥将ザック「ファゥルで止めろ」指示》などと大きな見出しで記事になります。

   ベラルーシ戦(ハイライト)の試合は観てないのですが、もし日本がファウルを連発して相手を止めていたら、監督の指示によってやったことになってしまい、やっぱり、監督の発言は慎重にする必要があります。日本のファウルが多かったか少なかったかに関係なく、試合に負けてはどうしようもありません。

お酒で酔っぱらうメカニズム

   サッカーの元日本代表、前園真聖氏が都内の路上で、乗ってきたタクシーのお金を払わずに降りて、当然、タクシーの運転手と口論になり、運転手に殴る蹴るの暴行を加え、現行犯逮捕されました。前園氏は「酔っていて覚えていない」そうですが、テレビで神妙な面持ちで謝罪し、運転手とは示談が成立したそうでよかったです。

   ところで、お酒を飲んで酔っぱらうとはどんなことなのか調べてみました。実は私はお酒の神様バッカスとかなり仲が悪く、そんな人間がお酒のことを書くのはいささか気がひけますが、お酒を飲むと、胃腸からエチルアルコールが吸収され、血液の流れで脳の外側の大脳皮質に達し、脳細胞を麻痺させるんだそうです。

   ここは人の本能的な欲求や行動を抑制するところで、適度に麻痺すると抑圧から解放され、緊張がとけて陽気になりいい方に働きます。ところが、飲み続けると大脳皮質ばかりではなく、その内側の運動神経にまで麻痺が進み、舌がもつれたり、千鳥足になったりして、身体が言うことをきかなくなります。

   そして、行動が大胆になって、普段は温厚な人が考えられないような言動に走ってしまうことがよくあるのだそうです。今回の前園氏は明らかにこの現象で、お酒の怖さをつくづく知ったに違いありません。体質的に粕漬けすら食べられない私には、こんなことが起きる可能性がこれっぽっちもなく、平穏無事な人生で幸せです。

価値が高いカセット・テープ

   NHKのFM放送を録音したカセット・テープを972本持ってます。かって、NHKのFM放送が毎日のようにクラシックの二時間番組を放送していた頃に録音したもので、原則として、一度、オープンリール・デッキにタイマーで留守録音を行い、それをカセット・テープに時間と労力を掛けてダビングしました。

   昔、NHKは普通は手に入らない輸入盤のLPやCD、また、海外の放送局の録音テープなどをよく放送していたので、FMの専門雑誌「FMファン」などでチェックして、オープンリール・デッキを通して録音したのです。そして、そのカセット・テープのケースに曲名を「FMファン」から切り取って貼り付けました。

   この972本のカセット・テープのケースには全て連番が振ってあって、カセット専用の収納箱に番号順に収めてあり、収納箱にも中に入ってるカセットの番号が解るようになっています。そして、パソコンのデータベースで作成したジャンル別一覧表の曲名にテープの番号が書いてあるので、目的のテープを探すのはいとも簡単。

   今は基本的にデジタルの時代で、CDを聴いてる方が圧倒的に多数です。しかし、LPやカセット・テープなどのアナログには、デジタルにはない音の魅力があって、ことに、貴重なFM放送が沢山詰まったカセット・テープの価値高いです。ちなみに私のデッキはソニーの名器TC-K333ESGで実にいい音で鳴ってます。

何度観てもいい「第三の男」

   植草甚一さんの古い本「サスペンス映画の研究」(晶文社)にどんなサスペンス映画のことを書いていたのか気になって、久し振りにペラペラ見てみました。「邪魔者は殺せ」「第三の男」「飾窓の女」「窓」「戦慄の七日間」「三十九階段」「少年は知っている」「逆転」「わらの女」「犯罪河岸」「悪魔のような女」。

   この中には傑作と言われている映画が何本かありますが、私が書きたいのは何度繰り返し観てるか解らない「第三の男」のこと。カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞しているこの映画を私のように何度も観てる方は沢山おられ、植草さんもその一人で名監督キャロル・リードの演出の冴えを克明に書いています。

   例えば、この世にいないはずのオーソン・ウエルズが夜の闇の中に突然現れ、それを発見したコットンが近づくと前を自動車がよぎり、すると、姿が忽然と消えて靴音だけが響くシーンのことなど。何だか久し振りにそのシーンを観たくなり、DVDを取り出したら、結局、最初から最期まで全部観てしまいました。

   何と言ってもこの映画の圧巻はラスト・シーンで、友人の葬儀が終わったジョセフ・コットンが荷車に寄りかかってアリダ・ヴァリが来るのを待っています。落ち葉散る長い道を歩いてきたヴァリはコットンをちらりとも見ないで前を通り過ぎます。コットンは煙草に火をつけて画面に「THE END」。やっぱり、「第三の男」不朽の名作です。

ノーベル賞が遠い村上春樹氏

   別に「ハルキスト」ではなく、村上春樹さんで読んだのは「ノルウェイの森」「色彩を持たない多崎つくると……」「小澤征爾さんと、音楽について……」の三作品だけです。しかし、村上さんには特別な親近感を抱いていて、今年こそノーベル賞を取って欲しいと願っていたのに残念無念。村上さんの魅力を幾つか書きます。

   まず、早稲田大学在学中にジャズ喫茶を開くほどジャズが好きなこと。よっぽど好きでなかったら、学生の身でジャズ喫茶などやらないでしょう。村上さんの店には行ったことがないのですが、かって来る日も来る日もジャズ喫茶通いをした者にとってジャズ喫茶を経営したことがある村上さんに敬意を感じてしまいます。

   また、村上さんはクラシック音楽にも精通していて、世界的な指揮者の小澤征爾さんとかなり突っ込んで専門的に音楽を語れるなんて凄いです。そして、100万部を売ったとかの本業の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の小説技法、実に巧みです。つい私などリストのピアノ曲「巡礼の年」のCDを買ってしまいました。

   昨日の「日刊スポーツ」の記事です。杉並区のカフェ「6次元」は年に5、6回「村上春樹読書会」を開催する「ハルキスト」の交流の場。10月10日も男女十数人がここに集まり、午後8時の吉報を待っていたのに受賞を逃し、祝賀会に用意したシャンペンをみんなで飲み干したそうです。何としても来年こそは受賞して欲しいです。

普及著しい「フェイスブック」

   近年、凄い勢いで普及した「Facebook(フェイスブック)」についてどのくらいご存知でしょうか。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)と言われるこのシステムは2004年にハーバード大学のマーク・ザッカーバーグと同級生の何人かで始めたもので、最初はハーバード大学の学生のみが会員でした。

   ところが次第に規模が広がりほかの大学の学生も会員になれるようになり、やがて高校生にも開放され、最終的には13歳以上なら誰でも会員になることが可能です。日本での公開はザッカーバーグが来日した2008年5月19日、2012年10月現在、ユーザーは世界中で10億人を超えているそうです。

   ところで、このシステムの発端はザッカーバーグが、自分が得た女子学生の身分証明書の写真をインターネット上に公開し、写真を比較して勝ち抜き投票させる「フェイスマッシュ」というゲームを考案したことからです。当然、大学内で問題になりザッカーバーグは半年間の保護観察処分(休学処分と同じかも知れません)。

   私も「フェイスブック」の誕生を描いた映画「ソーシャル・ネットワーク」を観ましたが、決して純粋な動機ではありません。日本の加入者は2012年9月現在約1千万人、「フェイスブック登録方法」を書きますが、実名登録が条件なので使用方法には充分に注意して、とんでもないことにならないような対応が必要です。

温泉に入って列車を待つ駅

   列車を待つ間に温泉に入れる駅のことを前に書いたことがありますが、温泉を廃止した駅があり「温泉のある駅」という案内サイトが改訂されました。温泉のある駅と言っても、全国、17駅のうち完全に駅舎内にあるのは9駅、駅ビル内にあるのが3駅、そして、駅舎に隣接してるところにあるのが5駅、JRは9駅で私鉄が8駅です。

   このサイトの駅名をクリックすると、駅の写真や利用料金、温泉の説明、そして、利用したことがある人の探訪記などが出てきます。例えば、2番目の「ほっとゆだ」駅はJR東日本の北上線にあり、最初は「陸中川尻」駅だったのが、その温泉名の「ほっとゆだ」が、そのまま駅名に改称されました。

   ここのお風呂は総檜造りで、風呂場に鉄道の信号機が設置してあり、普段は青になってるのが列車到着15分前になると赤に変わってお客さんに知らせるようになっているので、安心して温泉に入っていられます。利用料は250円になっていますが、1996年頃の金額なので、もしかしたら改訂されているかも知れません。

   また、JR東日本奥羽本線の高畠駅の写真を見てみると、ここが駅なのかと思うような外観でまるでホテルみたいです。「まほろば温泉太陽館」という名前がついていますが、利用料金も現在は300円ではないように思います。話の種にどこか一つぐらい行ってみたいのですが、みんな東京から遠そうです。

文豪が長い間苦しんだ秘密

   日本の名随筆「秘密」(作品社)という本に、文豪、三島由紀夫が「煙草」というタイトルで昔の秘密を書いている随筆があります。恐らく貴重な一文であるのは間違いないでしょう。それは高校生の三島が上級生に勧められて、してはいけないことをして人に言えない秘密をもち、長い間、悔恨に苦しんでいた話です。

   その時の上級生と三島のやり取りを三島の文章からそのまま引用すると、上級生が三島に《…「まあ座れ」「はい」さういふ内に彼は新しい煙草をくはへてそれに火をつけた。そして座った私へ煙草の函をすすめた。私は吃驚して押しかへした。「いいから吸って見ろよ。お菓子より美味いんだぞ」。

   「だって…」彼は自分で更に一本煙草へ火をつけるとむりやりに私の手に持たせ、「吸はないと火が消えてしまふ」と云った。私はそれを吸った。…私ははげしく咳き込んだ。二人の上級生は顔を見合わせて楽しげに笑った。ふと目頭ににじんで来た涙が私に彼らの楽しさうな笑ひと少しもちがはない幸福を感じさせたのは何故か?

   …家へかへってから私を悔恨が苦しめだした。といふよりは罪の怖ろしさが、私はまだ自分の指が煙草をもってゐないかと思ひ慄然とした。…》煙草を一本吸ったという秘密を持ったことだけでこんなに苦しむ三島由紀夫。10月26日(土)午後2時から「三島由紀夫と映画」を語る講演会があり、その申込方法がこのサイトに載ってます。

複雑だけど美しい日本語

   池上彰さんが書いた《日本語の「大疑問」》(講談社)という本の中に、いま私達が使っている日本語を捨て去ろうとした動きが、過去、二回もあったことが載ってました。明治の初めと、第二次世界大戦直後だそうで、初耳の方が数多くおられると思いますので、本に書いてある明治の頃の動きだけを掻い摘んで紹介します。

   1872年(明治5年)、後に文部大臣になった森有礼(もり ありのり)は、日本語をやめて英語を国語にすべきだと提言したのだそうです。そして、二年後の1874年(明治7年)には西周(にし あまね)が、26文字だけですむから便利だと言って、日本語をアルファベットで表記することを提案しています。

   これ以外にも、明治初期の文化人と呼ばれる何人かは、漢字をもっと減らした方がいいとか、全体の構造を変えるべきだとか日本語の改革を主張しました。つまり、ヨーロッパの進んだ文明を目の当たりにした人たちが、日本の文明の遅れを漢字を習得するだけでも時間が掛かる日本語のせいだと考えたのです。

   確かに日本語は複雑です。世界中の言語の中で、漢字、ひらがな、カタカナの3通りも表記方法があるのは日本語だけで、改革を唱える人がいても不思議ではありません。しかし、日本語のお陰で世界に例をみない魅力的な文化を沢山生み出していて、この美しい日本語をやめなくて本当によかったです。

物寂しい秋はジャズ・ピアノ

   物寂しい秋はジャズ・ピアノが似合います。アート・ティタム、エロール・ガーナー、オスカー・ピーターソン、キース・ジャレット、セロニアス・モンク、ソニー・クラーク、デイヴ・ブルーベック、ビル・エヴァンス、ホレス・シルヴァー、マル・ウォルドンなど、ピアニストの名前をずらずらと書き並べただけでも興奮します。

   この中から誰を聴こうか迷った末に取り出したのが、何度聴いたか解らない「ザ・ベスト!ビル・エヴァンス」(POCJ-1515)。初心者にだってベテランにだって絶対にお勧めのアルバムで、エヴァンスが51年の短い生涯にヴァーヴ・レコードに残した数多い録音の中から、ベストと思われる12曲を選び出したものです。

   このCDを紹介するには、私よりこのアルバムのノートを書いてるジャズ評論家の佐藤秀樹さんの文章を引用した方が説得力があるでしょう。《…このCDにはほとんどが有名なスタンダードの名曲が集められていて楽しい。エヴァンス自身これまでにスタンダードを数多く手掛けてきたピアニストであって、その魅力が味合えるのである。

   …そこに独自の解釈と表現を加え、新鮮さ溢れる演奏に仕上げる才能は素晴らしいものであり、スタンダードに対する並々ならぬ手腕がうかがえるのである。…》。この12曲、みんな聴いたことがある曲ばかりで、最期がベニー・グッドマン楽団で有名な「グッドバイ」とはニクいです。秋はやっぱりジャズ・ピアノです。

いい絵が見たくなる秋

   昨日の朝日新聞の土曜日恒例の「beランキング」は《好きな西洋人画家》のベストテンでは、絵が好きな私がブログに書かないわけにはいきません。アンケートの方法はいつものように朝日新聞デジタルの会員が、編集部が示した画家100人の中から1人5人の画家を選んだもので、1,796人が参加しています。

   その結果を10位まで書くと、1位モネ、2位レオナルド・ダ・ヴィンチ、3位ルノアール、4位ゴッホ、5位ミケランジェロ、6位レンブラント、7位フェルメール、8位ピカソ、9位ラファエロ、10位セザンヌ。私が好きなユトリロは何と18位ですが、映画、小説、絵画の類は人それぞれの好みでどうしようもありません。

   1位になったクロード・モネは光にこだわった風景画を描いたフランスの印象派の巨匠で、晩年には「睡蓮」の連作に没頭したことで有名です。2位のレオナルド・ダ・ヴィンチは何といってもパリのルーブル美術館所蔵の「モナリザ」、3位のルノアールもフランスの印象派の画家で、明るい色彩でパリの風景を数多く描いています。

   また、4位のゴッホは強烈なタッチの黄色や茶色の絵が多く、何といっても沢山の「ひまわり」の絵が印象に残ります。そして、5位のミケランジェロは60歳を迎えて描いた世界最大の壁画といわれている「最期の審判」。ともかく秋は、素敵な音楽を聴き、いい絵を観ると満ち足りた気分になるのは間違いありません。

かって新聞記者の偉大な作家

   「週刊文春」に亡くなられた山崎豊子さんと昭和30年(1955年)に毎日新聞大阪本社の社会部でデスクを並べていたジャーナリストの徳岡孝夫さんの追悼の記事が載ってました。山崎さんは徳岡さんの5年先輩だそうで「山崎豊子さんはホンマに喧嘩の強い先輩でした」と題されたその記事をざっと紹介します。

   昭和40年(1965年)に徳岡さんは東京本社へ異動し「サンデー毎日」の編集部に配属になったのだそうです。その頃、すでに山崎さんは毎日新聞を退社し、職業作家として「サンデー毎日」に「白い巨塔」を連載してました。この小説のモデルとなった阪大病院では「俺は山崎豊子は診ない」と公言してる医師もいたそうです。

   しかし、山崎さんは決して圧力に屈しなかったそうで、その強い一面のエピソードを色々と書いています。そして、当時、徳岡さんの同級生で親友の弁護士を紹介し、法的な知識の助言をしてくれるように取り計らいました。その後、弁護士はずっと山崎さんの執筆に欠かせない相談相手になったそうです。

   徳岡さんが山崎さんに最期に会ったのは12年前、鎌倉の建長寺で共通の知人の葬儀が行われた際で、葬儀が終わると暫くぶりで会った山崎さんは「徳ちゃん!」と叫んで抱きついてきたそうです。親友の弁護士も一昨年亡くなっていて、徳岡さんは「残された者が抱える空漠感は日増しに大きくなる」と追悼文を結んでました。

反モラルなサスペンス映画

   JRと地下鉄の地下の連絡通路で、古い映画のDVDが500円でカーゴの中で売られていました。何枚かを手に取って見ていたら、眼に留まったのがジョディ・フォスターの「ブレイブ ワン」。ジャケットの裏に《今までにないジョディ・フォスターが魅せる衝撃のサスペンス・アクション!》と書いてあります。

   題名は聞いたことがあってもジョディ・フォスターにも内容にも知識はまったく皆無。でも、サスペンス映画に眼がない私は観てみることにしました。かって、こんな感じで買った映画に満足したためしは無いのですが、30分ほど経ったらもう中断が出来なくなり最期まで一気に観てしまいました。

   しかし、映画としては面白いけれど、実際にはあり得ないであろうストーリーで、アメリカ社会の悪人や銃の怖さを浮き彫りにしています。それに昔のハリウッドだったらこんな結末は絶対に許されなかったでしょう。でも、主人公のディスク・ジョッキーの女性に感情移入すると、反モラルでもすっきりする不思議な映画です。

  いつものように「映画大辞典」を見てみると、77人の方のコメントが入っていて、3点~9点の平均点は5.95点でそう高くありません。でも、ジョディ・フォスターと刑事のテレンス・ハワードの二人がとても魅力的で、サスペンス映画がお好きな方はTSUTAYAで借りて観る価値は充分にあるかも知れません。

アメリカ議会の上院と下院

   アメリカは暫定予算が成立しないで大変なことになっています。全ての国立公園、博物館、美術館、動物園など政府機関の閉鎖で約80万人の職員が自宅待機になって、国民は「議員は予算や法律を通すために選ばれたのに」と怒っています。何しろ、政府のホームページが閲覧出来なくて国民は情報が入手出来ません。

   どうしてこんなことになったのか、理解してない方もおられると思うのでちょっと経緯を整理してみましょう。アメリカの会計年度は、毎年、10月1日に始まって9月30日に終わります。従って、10月になるまでに新年度の予算が成立してないと、大変なことになるのは誰でもみんな解ってました。

   そこで、9月20日に野党の共和党が多数を占める下院が賛成多数で暫定予算案を可決して上院に送りました。ところが、この予算案にはオバマ大統領が主導している医療保険制度(通称オバマケア)予算が盛り込まれてなくて、与党の民主党が多数の上院がすんなり受入られる内容ではありません。

   当然、上院はこの医療保険制度予算案を入れて9月27日に下院に差し戻したのです。しかし、下院は一年延期の主張をがんとして譲らずに、修正案を再修正して再び上院に送り、時間切れになって予算が成立しないままについに10月に入ってしまったのです。果たして、上院と下院はどうやって打開するのでしょうか。

楽しい三時間の知的番組

   《「日本語の達人」No.1決定戦SP》という三時間番組を録画して観ました。いつも月曜日の夜放映してる「Qさま!!」の一環で、出演者はよく見掛ける常連とあまり見掛けない方々の50人。そして、出題の全てが「広辞苑」からとあっては、「広辞苑」の愛用者として見逃すわけにはいきません。

   ご覧にななった方沢山おられると思いますが、優勝者を決めるまでのシステム設計が凄いのです。まず50人から20人を選び出し、20人を2つのグループに分けて戦わせ、負けた10人が脱落して、残った10人が今度は個人戦を行います。つまり「昨日の友は今日の敵」になって頭脳の真剣勝負を繰り広げるのです。

   その方法は、何問かの問題を出して下位の2名の脱落を繰り返し、すでに消え去ってる40人にペーパー・テストを行い、上位2名が脱落している2名と交代して復活させ、更に下位2名を脱落させる問題を続けます。そして、最期に決勝戦を戦う上位3名を選ぶとは、恐らくゲームが大好きな人が考えたに違いありません。

   その結果、残ったのはこの番組に初出場とかの小島慶子さん、お馴染みのロザン宇治原氏、そして、アメリカ人で東大大学院教授のロバート・キャンベルさんの3名。優勝は小島慶子さんでしたが、優勝者を決める問題が何だかとても易し過ぎるような気がしたのは私だけだったのでしょうか。実にエキサイティングな三時間でした。

いつしか衰退した西部劇

   WOWOWで西部劇の名作、ハワード・ホークスの「リオ・ブラボー」を放映したので録画して観ました。昔、西部劇が流行った時代がありましたが、今やすたれネットにも西部劇を扱っているサイトなど無いと思っていたら何と「西部劇ベスト50」(DVDガイド)というサイトがあるではないですか。

   そこで、どんな作品があるのかスクロールしてみると「リオ・ブラボー」はちゃんと入っているのですが、私のお気に入りの「荒野の決闘」も「駅馬車」も「シェーン」(この方は嫌いのようで間違っても選ばないと)も含まれていません。映画は好みの問題なのでとやかく言うことはないでしょう。

   逆に、もう一度観たいと思っていた「死の谷」が入っていて、DVDが出てるのが解ったので、今度TSUTAYAに行った時には是非借りなければと思いました。それにしても、西部劇は日本の時代劇と同じで、日本では新しい時代劇を作っているようですが、ハリウッドはもう西部劇とエンを切ったかも知れません。

   久し振りに観た「リオ・ブラボー」、ジョン・ウエインはカッコよくて、ウオルター・ブレナンは渋く、そして、これぞ西部劇の醍醐味、ピンチのジョン・ウエインに、リッキー・ネルソンがライフルを投げ渡し、瞬間、何人かの相手をたちどころに倒す場面にはしびれました。いつしか衰退した西部劇ですが「リオ・ブラボー」いいです。

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