無料ブログはココログ

« 2013年3月 | トップページ | 2013年5月 »

小説の中のジャズの名曲

   村上春樹さんの小説に頻繁に出てくるリストのピアノ曲が話題になっていますが、もう一曲、セロニアス・モンクが作曲したジャズの名曲「ラウンド・ミッドナイト」も登場します。主人公が大学に入ってからの友人のお父さんの昔話の中にこの曲が出てくるのですが、この方は有名な曲なので話題にならないのかも知れません。

   ともかく、村上さんのジャズ好きは有名で、早稲田大学在学中からジャズにのめり込んでジャズ喫茶通い、しまいに大学生の身分で国分寺にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を始めてしまいました。現在は閉店してもう存在しませんが、ジャズに詳しい村上さんならではの挿入と言っていいでしょう。

   ところで「ラウンド・ミッドナイト」には同名の映画があります。1986年にアメリカとフランスの合同で作ったもので、サックス奏者のデクスター・ゴードンが主演していて、ジャズ・ファンにとっては堪らない映画です。しかし、小説の中に出てくるのは人がいない中学校の音楽の教室で、ジャズ・ピアニストが弾くピアノ演奏になっています。

   そこで、この機会にビル・エヴァンスのピアノでこの曲を聴くことにして、収録してあるアルバムを探して久し振りに聴いた「ラウンド・ミッドナイト」。この曲、マイルス・デヴィスもいいけど、ビル・エヴァンスのピアノで聴くのも実に魅力的で引き込まれます。村上さんが小説の中にこの曲のピアノ演奏を使ったのがよく解ります。

宇宙の無限説と有限説

   最近はすっかりご無沙汰していますが、宇宙が好きで昔はプラネタリウムによく行きました。《「科学の謎」未解決ファイル》(PHP文庫)という本に基づき、大きな謎を秘めた宇宙のことを書きます。近年、人類の宇宙への進出はめざましく、火星や木星にまでロケットが飛んでいき調査が行われています。

   ところで、誰でもが《宇宙のはしっこは一体どうなっているのだろうか?》という疑問を持っているに違いありません。この本によると、現在、二つの可能性が考えられていて、一つは宇宙空間は無限で端など存在しない説。このように端がない無限の宇宙は「開いた宇宙」と呼ばれていて、永久に膨張を続けています。

   何しろ、果てがないのですから向こう側に別の世界は存在しないのです。イタリア、アメリカ、イギリスの国際研究チームが南極上空に巨大な気球を飛ばして宇宙から降り注ぐ電波を観測した結果、宇宙が加速度的に膨張し続けていることが裏付けられたというのです。しかし、完全な結論には至っていません。

   そして、もう一つの説は「閉じた宇宙」と言って、どんどん前進していくと元の位置に戻ってしまうというのです。ともかく、有限ですからボールをイメージすればよく、膨張よりもむしろいつしか収縮に転じ、やがてゼロになる可能性だってあると書いてありました。天文学者はいつかこの結論が出せるのでしょうか。

絶大な価値がある中古品

   昨日、土曜日の朝日新聞恒例の「beランキング」は、デジタル会員にアンケートを実施した《中古品で買いたい物》のベストテンです。近年は「リュース」と呼ばれる中古市場が人気だそうで、対象はあらゆる商品に広がり、その市場規模は3兆円を超えるという説もあるくらいだそうです。

   アンケートの結果は1位書籍・マンガ、2位CD・DVD・レコード、3位自動車・バイク、4位住宅、5位ゲーム機・ゲームソフト、6位美術品、7位自転車、8位一般衣料、9位パソコン、10位子ども服。このうち、1位と2位は私も大いに活用していますが、ただ値段が安いというだけではありません。

   ともかく、どうしても欲しい絶版になってる本は中古店を探すしかなく、絶対に手に入らないと諦めてた本を「ブック・オフ」で発見し嬉しくなった経験があります。例えば、昔読んで本箱に見当たらない名著の誉れ高い岩波新書の吉田洋一著「零の発見」など「ブック・オフ」の105円コーナーで見つけて買いました。

   また、LPやCDの中古店、渋谷の「レコファン」によく行きますが、珍しいLPやCDに思い掛けなく出合ったりして、音楽ファンにとって堪らない場所でしょう。ただ困るのは探していると手が真っ黒になってしまうこと。いずれにしても、中古店にはぞくぞくするような胸のときめきがあって、その価値は絶大です。

音楽に実に詳しい村上春樹氏

   リストのピアノ曲「巡礼の年」、村上春樹さんの小説「色彩を持たない多崎つくると、巡礼の年」(文藝春秋社)の中に何度も出てきます。クラシックは昔からかなり聴いてるのに、この曲ばかりはCDを持ってないどころか、かって聴いた覚えがないのです。きっと、リストがあまり好きな作曲家ではないせいでしょう。

   しかし、クラシック・ファンとしてはどんな曲か知りたいので、渋谷に出たついでに「タワー・レコード」に寄ってみました。でも、もしかしたら小説を読んだ人が、結構、買いにきていて在庫がないんではないかと思っていたらびっくり。小説と一緒にリストの3枚組のベルマンのCD(特別価格2990円)が山ほど積んであるではないですか。

   と同時に村上春樹さんが指揮者の小澤征爾さんと音楽について語った対談集「小澤征爾さんと、音楽について話をする」(新潮社)の中に出てくる曲を集めた3枚組のCDまで並べて置いてあるのです。クラシック・ファンにとっては魅力的な一冊であるだけに少し食指が動きましたが、当然、抜粋だらけなので私としてはパス。

   ともかく、リストのCDだけを買い家に帰って聴いたら「ル・マル・デュ・ペイ」が出てくる部分をもう一度読まざるを得なくなりました。それにしても、文藝春秋社は100万部に増版したとかなので、この3枚組のCD、かなり売れるのは間違いがなく、恐らく本屋さんもCD屋さんも村上春樹氏に大いに感謝してるはずです。

衆議院の議席の椅子の下

   国会議事堂の衆議院の議席の椅子の下には何が入ってるかご存知でしょうか。議席の机の上には議員の名前が書かれた木の札があり、議員は出席すると倒れてる札を立てるシステムになってるのは誰でも知ってます。でも、椅子の中に何が入ってるかをご存知の方はあまりいないかも知れません。

   その答は「防災ずきん」だそうで、理由は衆議院の本会議場の天井にあるステンドグラスが、万一、会議が行われている最中に地震などで壊れた場合、ガラスの破片が本会議場に降り注ぐ可能性があるからです。そこで、衆議院事務局の判断によって、1986年(昭和61年)から入れるようになったのだと。

   しかし、参議院の天井にもステンドグラスがあるのに、どうして衆議院だけが「防災ずきん」を備えてあるかと言うと、参議院事務局は安全上問題ないと判断したためだそうで、同じ考えになってないのは何だかヘンな感じです。ともかく、1986年の時の両事務局の判断が、そのまま現在に至ってると言っていいでしょう。

   ネットの「YAHOO!知恵袋」にこのことに関しての質問があって、この回答の中に《「防災ずきん」の有無の説明を衆議院にステンドグラスが有って参議院にステンドグラスが無い事を理由にしているサイトが有りますが間違いです》と。つまり、単に判断の違いです。それにしても、果たして「防災ずきん」は役に立つのでしょうか。

恐ろしい偽の情報

   今やツイッターというシステムのお陰で色々の情報をネットでいち早く知ることができます。例えば、朝日新聞社のツイッターをクリックすると《森内名人、羽生三冠に2連勝 将棋名人戦第2局》《阪神高速道路で乗用車が炎上 大阪、池田線一部通行止め》などがたちどころに出てきてとても便利です。

   それが、今回、米国大手のAP通信社のツイッターに《ホワイトハウスで2度の爆発があり、オバマ大統領が負傷した》とあったのです。ボストンの爆破テロのあとだけに市場は敏感に反応し、ニューヨーク株式は僅か数分で140ドル以上急落。有名な通信社の情報ですから誰でも、当然、本当のことと思ってしまいます。

   ところが、これがウソだったのです。新聞には「ツイッターがハッキングされて偽の情報が流れた」と書いてありましたが、誰かよからぬ人間がパスワードを盗んでAP通信社のツイッターのアカウントに有りもしないことを書き込んだのです。個人のブログだってパスワードを知ってると勝手に他人のブログに記事を書くことが可能です。

   AP通信社は直ちに否定声明を出したので株価は元の水準に戻ったものの市場は一時大混乱、大統領報道官が「大統領は元気で今まで私と一緒にいた」と述べて事態は収まりました。何しろAP通信社のツイッターは約190万人がフォローしてるそうですから、株価に影響するのは当然でしょう。偽の情報は恐ろしいです。

驚くべき結末のアメリカ映画

   トランプ(本来はカードというべきでしょう)に「ポーカー」というゲームがあります。遊び方は解っていても、実際にプレイした経験のある方は、もしかしたら、そう多くはないかも知れません。その理由はほかのゲームと違って、本当のお金、もしくは換金性のあるチップを使って遊ばないと面白くないからです。

   実は、私もその一人で、トランプは好きで、その最高峰と言われている「コントラクト・ブリッジ」も「ポーカー」もルールは知っているのですが、経験はありません。もし「ポーカー」を知らなかったら意味が解らず、知っていたら、脚本家、監督、俳優に深甚な敬意を表したくなる最高に面白いアメリカ映画があります。

   その映画のタイトルは「テキサスの五人の仲間」。この題名と出演してる俳優の中に「荒野の決闘」に主演したヘンリー・ホンダの名前があるのを知ったら、誰でも西部劇と思ってしまうのは無理からぬことでしょう。しかし、内容はまったくそんなものではなく、この映画ばかりは口が裂けてもストーリーを言えません。

   私は観終わった時、驚くべき結末に、呆然、唖然、驚愕してしばらく映画館の椅子から立ち上がることが出来ませんでした。ともかく「ポーカー」を知っていることを条件に、映画が好きな方で未見なら絶対に観る価値があります。是非、TSUTAYAで借りてご覧になって下さい。ただし「映画大辞典」のコメントは観たあとで。

もう直ぐ「カンヌ国際映画祭」

   世界三大映画祭は「カンヌ国際映画祭」「ベルリン国際映画祭」「ヴェネツィア国際映画祭」ですが、5月15日にもう直ぐ開幕の「第66回カンヌ国際映画祭」に出品される日本の2作品が昨日の「夕刊フジ」に載ってました。是枝裕和監督のヒューマンドラマ「そして父になる」と三池崇史監督のアクション映画「藁の楯」。

   この2監督はヨーロッパで人気があるそうで、フランスの新聞は「是枝の新作は、家族の父性を描いた作品だと聞き、とても期待している。是枝は日本のチェーホフだ」、そして「三池監督は当たり外れが激しいが、野心的で破天荒な作品である可能性が高いので大きな驚きがありそうだ」と期待が相当高まっています。

   是枝監督は2004年に「誰も知らない」で柳楽優弥にカンヌ国際映画祭史上、最年少で男優賞をもたらしているだけに、この映画に主演の福山雅治にも大いに期待がかかります。何しろ、共演者の尾野真千子は川瀬直美監督作品でその演技力が広く知られていて、共演者にも恵まれているのも有利だとか。

   また「藁の楯」の松嶋菜々子は現実で2児の母親ですが、この映画で演じてる女性SPも子供を持つ母親という設定だそうで、日本人初めての女優賞を目指しています。審査委員長はスティーブン・スピルバーグ監督で、私はあまり日本映画を観ない映画ファンですが、グランプリを受賞して日本映画の価値を大いに高めて欲しいです。

ロマンに満ちた魅力的な小説

   村上春樹氏の三年ぶりの新刊「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」、一気呵成に読み終わりました。別にハルキストではないので深夜に並んで買ったわけではないのですが、読み始めたら止めることが出来なくなる小説など滅多にあるものではありません。知的なロマンに満ちて青春が香る非常に魅力的な小説です。

   まだ、お読みになってない方のために、エチケットとして物語の内容を書くことは出来ませんが、多崎つくると4人、つまり、高校時代の5人の親友の話であることぐらいは明かしても別に差支えないでしょう。その4人の名前は、赤松慶、青梅悦夫、白根柚木、黒埜恵理で男性2人、女性2人です。

   しかし、この本名が小説の中に出てくるのは一度だけで、すべてアカ、アオ、シロ、クロのカタカナ二文字。これは書いている村上氏にとっても都合がいいし、読んでる人にとっても分かり易く、村上氏が考えた優れたテクニックと言っていいでしょう。それに、文章が美しく流麗で、それぞれの人物像を読者に解らせる方法も秀逸です。

   ともかく、小説の冒頭に提起されたナゾを早く知りたくて、ページをめくる手を止まらなくしてしまう小説技法が冴えています。また、題名に入っているリストのピアノ曲「巡礼の年」が随所に出てくるのも、クラシックに造詣が深い村上氏ならではでしょう。エンディングも余韻があり後味がよく、読み終わってとてもいい気分になりました。

歌舞伎や音楽会の掛け声

   音楽評論家、武川寛海さんが書いた「音楽史ウソのようなホントの話」(音楽之友社)には面白い話がいっぱい載ってます。中には音楽の話ばかりではなく歌舞伎の話もあって、武川さんが先輩に連れられて歌舞伎座に行った時、客席から「なんとか屋ァー」と大声を上げた人がいたんだそうです。

   すると、間髪をいれずに二階席から「違うよゥ」と間の抜けた声。つまり屋号が違っていたのです。その大声を上げた人は頭を抱えて会場をそそくさと出ていってしまったとか。ところで、音楽会にも曲が終わった瞬間「ブラボー」と怒鳴る人がいます。まるで、そうするのがエチケットと思っているかのように。

   しかし、この掛け声はタイミングが必要で早すぎても遅すぎても場が白けます。中には、自分は音楽に詳しいと言わんばかりに曲が終わるか終わらないかのところで「ブラボー」と叫ぶ人がいて音楽会が台無しになります。ずっと前のことですがサントリーホールの「第九」演奏会でこんなことがありました。

   直ぐ近くの席で、二人の若い男性が演奏が終焉を迎えようとするのに眠っているのです。恐らく、誰かにチケットを貰って仕方なく来たのでしょう。そして、曲が終わり割れんばかりの拍手の音で二人は目を覚まして大きな声で「ブラボー」「ブラボー」の連呼。きっと誰かに教わったに違いなく、嫌な印象が残った演奏会でした。

兜町で流布している替え歌

   《隠しきれない デフレ香が いつしか日本に しみついた 誰かに盗られる くらいなら バブルを起こして いいですか 値乱れて サプライズ 九十九折り 常連の買い 株上がり 円落ちる 肩の向こうに あなた… しま(兜町)が燃える 何があっても もういいの くろだと燃える 火をくぐり あなたと越えたい 甘利越え》。

   昨日の「夕刊フジ」の記事ですが、石川さゆりの「天城越え」をもじって「甘利越え」と題されたこの替え歌が東京の兜町で流布してるのだそうです。作者は双日総合研究所の吉崎達彦副所長で《くろだと燃える》のくろだは、勿論、日銀の黒田東彦総裁。よく出来ていて甘利明経済再生担当相もお気に入りだとか。

   甘利氏は2月上旬に行われた講演で「年度末(3月31日)は株価は1万3000円になる」とブチ上げました。当時の日経平均は1万1000円に乗せたばかりで、実現するのは困難とみられていましたが5日遅れの4月5日に達成。この替え歌の作者、吉崎氏は「夕刊フジ」の取材に対しこう語ってるそうです。

   「ウケ狙いだった。日銀の人がウサ晴らしにでも歌ってくれたら嬉しい」。そして、産経新聞4月19日朝刊「正論」欄に《最近発表された景気指数から浮かび上がってくるのは、元気な家計部門と慎重な企業部門である。企業マインドも「脱デフレ」を急ぐべきで、後ろ向きの経営者には「やるのは今でしょう」と声を掛けたい》と。

人間全体に有益な「利他行動」

   「利他行動」という言葉をご存知でしょうか。例えばキップ売り場などで、人々が列を作って並んでるとします。その時、誰かが横からズルして列に割り込むのを目撃した時に「みんな、順番で待っているんだよ」と注意するのを「利他行動」。つまり、必ずしも自分のトクにならないことを人に指摘する行為です。

   脳科学者の茂木健一郎氏が著した「脳の中の人生」(中央公論新社)の中にこんなことを書いているので紹介します。割り込みが自分の並んでる後の列で行われた場合、自分には関係ないことで、行動を起こすにはそれなりのエネルギーを必要とし、あまり気分がいいものではありませんが敢えて注意したくなります。

   人間は基本的には自己保存の本能にしたがって行動しています。なのに自分を犠牲にしても他者のためにする行動が生じるのは何故なのか、生物学者はずっと研究してきてるのだそうです。しかし、脳科学の立場からは別の視点からの解釈が提案されていて、自分の犠牲どころかむしろ脳が「快感」を感じているというのです。

   自分のプラスにならないのに他人に注意することは、客観的な損得の視点からは確かに「利他行動」ですが、結局は人間全体にとって有益なことを行ったことに変わりはありません。要するに、人間の脳は無意識のうちに生きるために必要な行為を行うことに喜びを感じるように出来てるのだそうです。

演歌歌手が歌うジャズ

   ジャズ・ファンにとって堪らない映像を観ました。先日の土曜日に放映された「題名のない音楽会」を録画したものですが、今回は演歌歌手の八代亜紀がジャズを歌ったもので、八代亜紀は元々ジャズ歌手になりたかったのだとか。冒頭に歌ったのはジュリー・ロンドンでお馴染みの「クライ・ミー・ア・リヴァー」。

   あまりの上手さに演歌を歌う八代亜紀しか知らない私はびっくり。恐らく、常日頃、ジャズを歌い込んでいるに違いありません。次にステージに登場したのはジャズ・ピアニストの松永貴志で、まだ未成年の頃から注目を浴びてたピアニストも今や27歳になり、その伴奏で歌ったのがガーシュイン作曲の「サマー・タイム」。

   普通はスローテンポの曲をアップテンポにアレンジして中々よかったです。そして、自らのビッグ・バンド「m_unit」を指揮していた作曲家、狭間美帆が八代亜紀のヒット曲「おんな港町」と「雨の慕情」の二曲をジャズにアレンジして演奏しましたが、演歌をジャズで聴いてすっかり嬉しくなりました。

   また、この番組で知ったことですが、先月、何と八代亜紀はニューヨークの有名なジャズ・スポット「バードランド」で歌っているのです。しかも、82歳のヘレン・メリルと一緒の映像を見て驚愕。勿論、このDVDは永久保存して大事に持っていようと思っていますが、それにしてもいやはや凄い映像を手に入れたものです。

人間の体温の上と下の限界

   人間が生きていくための体温の限界は上が42度、下が28度ということをある本で読みました。人間は自律神経のはたらきにより常に一定の体温を維持するようになっていて、平熱は人によって差がありますが、大方の人が36度~37度、しかし、中には35度近辺などとかなり低い人もいます。

   ともかく、36度~37度ぐらいが体内の酸素が最もよくはたらく温度だそうで、風邪などの病気にかかると、発熱して何か処置をするように注意信号を発します。そして、42度の高熱になると、人体の細胞を作っている蛋白質が変性を始め、しまいに固まって破壊されるという恐ろしいことが起きます。

   骨は蛋白質が30%、また、血液の中の血漿にも多くの蛋白質が含まれているので高熱は大敵です。特に脳の細胞が高熱によるダメージを受けやすく、早く熱を下げる処置をしないと大変なことになってしまいます。体表面からどんどん熱を奪い、ことに太い動脈が皮膚の表面近くを走ってる部分を水で冷やすと効果的です。

   一方、低温も危険で、例えば雪山で遭難した場合、体温が33度以下になると新陳代謝がうまくいかなくなって意識が薄れ、28度以下になると全ての臓器のはたらきが停止します。ネットに「心と体のヒミツ」というサイトがあって、人体の不思議なことや面白いことがいっぱい書いてあるのでお読みになって下さい。

境がないクラシックとジャズ

   オルガンという楽器はクラシックでもジャズでも使われていて非常に魅力があります。オルガン曲といえば、バッハが頭に浮かぶ方が沢山おられると思いますが、もう一人、ヘンデルを忘れてはいけません。自らがオルガンの名手だったヘンデルのオルガン協奏曲全12曲、この3枚組のCDを持っていて、時にその一部を聴きます。

   実は、昨日、久し振りにこの中から第1番ト短調と第2番変ロ長調を聴き、すっかり大らかな気分になりました。バッハのオルガン曲がどちらかというと重厚な響きを持ってるのに比べ、ヘンデルはベダルのないオルガンを前提に作曲しているせいか軽快さが特徴で、心地よい音色が何とも言えません。

   しかし、クラシックを聴いた後にジャズが聴きたくなるのは私のよくあるパターンで、ヘンデルの後はオルガンをジャズで聴こうと取り出したのはジャズ・オルガンの草分けとも言えるジミー・スミスの「the blue note years」。この中に収録されてるジャズのスタンダード11曲がみんないいのです。

   中でも私の大好きな「WHEN JOHNNY COMES MARCHIN’ HOME」のノリのいいこと。オルガンをクラシックとジャズの両方で楽しみ、ただひたすら音楽に酔ってとても幸せでした。それにしても、クラシックの後に聴くジャズも中々いいもので、クラシックとジャズの間には何の境もないことを改めて認識です。

面白くて複雑な野球のルール

   プロ、アマを問わず日本の野球競技の基本になっているものに1955年に発行された「公認野球規則」があります。2006年より一般の書店でも販売されるようになって誰でも入手可能ですが、野球の規則は複雑で条文が多く理解が大変なので、これを要約して売られているのが「わかりやすい野球のルール」(成美堂出版)。

   普段、野球を観る時にルール・ブックなど必要がなく楽しんでいますが、これを読むと野球というゲームの奥の深さが解り、一段と楽しくなるのは間違いないでしょう。選手は投手板に触れてる時がピッチャーで、投手板に触れてない時は野手になります。例えば1塁のランナーに牽制球を投げてそれが暴投になったとします。

   投球板に触れて投げた時の暴投はランナーの安全進塁権は1個、つまり、2塁までしか行けないのです。ところが、投手板に触れないで投げた時の暴投はランナーの安全進塁権は2個で、無条件で3塁まで行けるなどこの本を読むまで知りませんでした。暴投はボールデッドになり、投手か野手かによって判定が分かれるのです。

   また、ランナーがいない時、投手が捕手からの返球を受けてから投げる時間は12秒以内と決まっていて、これを超えると自動的にボールの判定になります。試合のスピードアップのために設けられたルールですが、最初は20秒だったのが2007年のルール改正で12秒に短縮されました。野球のルール、色々あって面白いです。

医師の患者への病気の説明

   文藝春秋社のエッセイ集「美女という災難」の中に矢吹清人さんというお医者さんが書いた《「なっとく説明カード」の効用》というタイトルのエッセイがありました。そのエッセイによると、患者にとって医師が説明する病名や医学用語はたいへん難しく、ほとんどの患者が理解出来ないか覚えていないというのです。

   例えば患者が医師から「ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう」(腰部脊柱管狭窄症)と言われてもどんな病気か解らないので「矢吹クリニック」では新患の患者にその場で病気のことを説明しながら、オリジナルの「なっとく説明カード」たるものを作成して、病名や病気の簡単な説明を書いて患者に手渡すことにしてるのだそうです。

   そのサンプルとして、病名「変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)」、説明「レントゲンで膝の軟骨と骨が老化ですり減っています。週一回ヒアルロン酸の注射で治療します。ナースが指導する太ももの筋トレもお願いします。ダイエットして三キロほど体重が減ると膝が喜びます」など。

   これは、大きな病院で沢山の患者が順番待ちをしている病院ではほとんど無理で、恐らく街の医院だからこそ出来ることかも知れません。しかし、今やコンピューター時代、大きな病院でも病気の説明をいっぱいメモリーに入れといて、医師が簡単にプリント・アウトして患者に渡したらどんなに喜ばれるか解らないと思いました。

作家冥利に尽きる深夜の行列

   村上春樹氏の三年ぶりの新刊「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」、4月12日午前0時からの発売に本屋の店頭は長蛇の列。テレビのインタビューに答えて外人がたどたどしい日本語で「ハルキストとしては並ばねばなりません」とか、また、サラリーマンが今日は有給休暇をとってこれから読むんだと言ってました。

   いやはや、読書休暇とは恐れ入ります。作家冥利に尽きる深夜の行列をテレビで見て、本屋の新刊コーナーはどうなってるのだろうかと、夕方、池袋の旭屋書店に行ったらうずたかく積み上げられていたので、読みかけの本もあることだし昨日はパス。時間が出来た時に買ってゆっくり読もうと思っています。

   ところで、村上春樹氏のWikipediaに書いてあるプロフィールによると、生まれは京都で、早稲田大学在学中に結婚。ジャズが滅茶苦茶に好きでジャズ喫茶に入り浸り、しまいにアルバイトで貯めたお金と奥さんの実家からの借金を資金に学生の身で何と国分寺にジャズ喫茶「ピーター・キャット」(飼ってた猫の名前)を開店しました。

   そして、7年間在学した早稲田大学を卒業しましたが、ジャズ喫茶を経営しながら書いた小説「風の歌を聴け」が第22回群像新人文学賞を受賞して作家デビュー、その後の「ノルウエイの森」が大ヒットして国民的作家になった村上春樹氏。この長い題名の小説、どんな内容か早く読んでみたい気がしています。

美しい旋律ばかり集めたCD

   指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン演奏映像)の人気は没後20年以上経った今も衰えないでCDやDVDの売上が相変わらず好調なようです。数多いCDの中に、1994年2月、ドイツ・グラモフォンより発売され、全世界で500万枚以上売れているとかの「アダージョ・カラヤン」(POCG-3441)というアルバムがあります。

   カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が演奏した沢山の曲の中から、美しい旋律の癒される曲ばかり11曲を選んで構成されたアルバムですが、収録されている何曲かを紹介すると、パッヘルベルのカノン、ヴィヴァルディのアダージヨ・モルト、アルビノーニのアダージョ、バッハのG線上のアリアなど。

   ともかく、夜、静かな雰囲気で聴くにはうってつけの曲ばかりで、ことにパッヘルベルのカノンの美しさには溜息が出るほどうっとりします。これはクラシック音楽に堅苦しいイメージをお持ちの方に絶対にお勧めのアルバムで、これから入門したい方がこれを聴いたら恐らくクラシック音楽の虜になるのは間違いなし。

   「アダージョ・カラヤン」の売れ行きに味をしめたとみえて、この3月に2枚組の「アダージヨ・カラヤンDX(デラックス)」がリリースされました。このアルバムは「アダージヨ・カラヤン」に収録されてる11曲に16曲を加えて全27曲。前のを持ってる方はダブってしまいますが、これから買われる方はこの方がいいかも知れません。

生活に欠かせない赤外線利用

   侵入者を感知するなど、防犯に使われている赤外線センサーの仕組をご存知でしょうか。赤外線は目に見えない光線で電磁波の一種、温度の高い物質から常に放射されていて人体も例外ではありません。そこで、この赤外線の増減をキャッチして、ブザーなどを鳴らして知らせてくれる機械が赤外線センサーです。

   また、もう一つは、2点間で常に赤外線を放射しておいて、それが遮断されることで侵入者の有無を識別する方法もあります。赤外線は防犯以外にも数多く使われていて、例えば、トイレで自動的に水を流したり、テレビのリモコンもこの応用で私達の生活にもはや欠かせないものになっています。

   赤外線は近赤外線、中赤外線、遠赤外線の3つに波長の長さによって分類され、波長の短いものはテレビのリモコンなど、長いものは物質によく吸収されることから加熱に利用されることが多く、調理器具や暖房器具に使われています。ともかく、沢山の身の回りのものに赤外線の利用が見られます。

   通信の上でも「赤外線通信機能」が搭載された携帯電話やパソコンなどで、目の前の人と携帯電話で電話番号、アドレス、写真などを交換出来たりして、利用方法はどんどん拡大しています。色々な赤外線の利用を研究するために、3月15日に韓国で日本、韓国、中国が参加して「遠赤外線応用研究会」が開催されました。

外国映画の字幕の文法

   このところ、かなり前に書いたブログの記事「アメリカ映画の名セリフ集」がアクセスが多く《人気記事ランキング》によく顔を出し、すっかり嬉しくなってます。そこで、今回は映画字幕の第一人者と言ってもいい清水俊二氏が書いた「映画字幕は翻訳ではない」(早川書房)の中から「字幕の文法」について紹介します。

   少し映画に詳しい方ならご存知のことですが、そもそも映画に日本語の字幕が初めてつけられた外国映画はマレーネ・ディートリッヒ、ゲーリー・クーパー主演のアメリカ映画「モロッコ」。この映画の字幕を作ったのは「キネマ旬報」の主筆だった田村幸彦氏だそうで、清水氏はこの方から字幕作りのABCを教わっています。

   清水氏が教わった「字幕の文法」の基本は、当然かも知れませんが、喋る時間と文字の出ている時間を出来るだけ同一にすること。そのため、俳優が喋っているセリフを全部訳すのではなくて、要約してちょうどいい長さにまとめなければなりません。そこに字幕作りの極意があるというのです。

   字幕の長さは観客が字幕を読むスピードから1行10字、そして、2行以内と決まっているのだそうです。ともかく、読みにくい字を使うことを絶対に避け、観客が一目で理解出来るようにしなければならないので、小説などの翻訳とは根本的に違うようです。この本、外国映画の面白さが倍加するので映画ファンに一読をお勧めします。

学術的な長文のコメント

   前に「聖徳太子は存在しない説」というタイトルのブログの記事を書きましたが、4月7日、むらかみからむさんという方から、400字詰原稿用紙約10枚の長文のコメントを頂きました。内容があまりにも専門的なので、もしかしたら古代史の先生と推察し、ネットで検索したらむらかみからむさんのプロフィールがありました。

   職業が内科とあるので歴史の専門家ではなくお医者さんのようです。頂いたコメントの冒頭に《古代史は石渡信一郎から始まると信じています。ぜひ以下の文の感想聞かせてください》とあり、コメントの返信は必ずすることにしてるのですが、メール・アドレスが書いてないのでこのブログの記事でお答えするしかありません。

   コメントの終末をコピーすると《……私は近日、以上を前書きに『大和民族大移動』という本を書きます。石渡信一郎を東大か京大の古代史教授に推挙するために。で、副題は『書紀編集者の良心の呵責を見抜いた石渡信一郎と林順治』で、聖徳太子と蘇我馬子と用明大王、そしてアメノタリシホコはすべてたった一人の人物です。

   その人を分けて書いているのです。とにかく両先生の本を読んで古代史を考えましょう。で、早いのは『古代史の謎を探る』か『倭韓交差』か『むらかみからむ』でネット検索》と書いてあります。しかし、古代史の知識に乏しい私が学術的な論文の感想を書くのは無理で、申しわけありませんが控えさせて頂きました。

相手を傷つけずに断る言い方

   稽古場で灰皿を投げるとかで有名な演出家、蜷川幸雄さんはお酒が苦手なんだそうです。氏が書いた「酒乱なのかもしれない」というタイトルの随筆の中に、お酒を誘われて断る時のセリフは「すいませんが酒乱なんで、酒を飲まないようにしてるんです」で、これを聞くと大抵の人がすすめるのを止めると書いてあります。

   実は私も昔からバッカスと仲が悪く、若い頃はお酒をすすめられて断るのに苦労しましたが、もし、この方法を知ってたら使ったのにと思いました。ともかく、どんなことでも勧められて相手を傷つけないように断るにはテクニックが必要で、ネットに「異性からの食事の誘い傷つけずに断る方法は?」というサイトがあります。

   アイシエアの調査によると、片方に何の好意的感情がない場合を前提にして「仕事などを口実に断る」が35%、「他の人も誘うことを提案する」が23%、「あなたとは行く気がないとはっきり言う」が22%、「今度行きましょうと社交辞令でかわす」が19%、「その他」が1%。詳しいことはこのサイトをご覧になって下さい。

   いずれにしても、相手が断るのに苦労するような誘いは避けた方がそさそうで、それを頭を使って判断しなければなりません。「あなたとは行く気がないとはっきり言う」が22%もありますが、これでは傷つくのは間違いがなく、何か工夫して二度と誘ってこない言い方を考えるべきだと思いました。

大変化したベイスターズ

   「横浜DeNAベイスターズ」が「東京ヤクルト・スワローズ」に二連勝し今日はとても幸せな気分です。昨日、その試合を神宮球場で直接観ました。ネット裏のボックス・シートを持ってる知人がいて、ベイスターズ・ファンの私に、毎年、チケットを送ってくれるのですが、それが幸運にも昨日2時からのこの試合だったのです。

   3点先取され、昨年だったら絶対にあり得ない大逆転。石川選手が逆転3ランを打った瞬間、涙が出そうになりました。ラミレス選手のホームランも利いています。お金を沢山掛けて大補強した効果が出てるようでチームの雰囲気が違います。雨の中の試合が6-3で終わった時、こんな試合観たの初めてと家内と喜び合いました。

   この勝利に貢献したラミレス選手のホームランは、日本に来て13年、外国人として初めての2000本目の安打でプロ野球史上42人目の快挙です。チームメイトがベンチの前に並んで祝福し、古巣ヤクルトの宮本選手から花束を貰い本当に嬉しそうでした。球場全体が祝福の拍手を送っていたようです。

   今期のベイスターズの打線は、4番は中日から移籍したブランコ選手、5番にラミレス選手、そして、6番中村選手の打線はとても厚みがあり、昨年は味合うことが出来なかった迫力です。これで投手陣がもう少し安定したら、最下位脱出も夢ではなく、久し振りにプロ野球を観るのが楽しみになりました。

水を使わない洗濯方法

   洗濯専門のクリーニング店で行ってる「ドライ・クリーニング」とはどんな洗濯方法なのかご存知でしょうか。この言葉の語感からすると、何だか「乾燥したままで洗う」というイメージですがそんなことが出来るわけがありません。普通、家庭で行う水で洗う洗濯を「ウエット・クリーニング」と言います。

   それに対し、水を使わないで石油系溶剤や有機溶剤で洗う洗濯を「ドライ・クリーニング」と呼びます。この洗濯の特徴は、油汚れをよく落とし、色落ちがしづらく、型崩れを起こし難いので、スーツやコートの洗濯に適しています。中にはパリッとした仕上がりを求めてYシャツなどを「ドライ・クリーニング」で頼む人もいます。

   一方「ドライ・クリーニング」にはデメリットもあって、水溶性の汚れ(汗、食べ物のはねなど)が普通の洗濯に比べて落ちにくいのでずっとこれを行っていると、水溶性の汚れが蓄積されて衣料が黄ばんでくることがあるそうですが、あまり気にしないでもいいでしょう。ともかく、スーツは型が崩れるので水洗いは出来ません。

   「ドライ・クリーニング」は1830年頃にフランスで開発されたもので歴史はかなり古く、ネットに普通の「ウエット・クリーニング」と「ドライ・クリーニング」の違いを科学的に説明しているYouTubeがありますのでご覧になって下さい。それにしても「ドライ・クリーニング」とは不思議なネイミングです。

完全試合を逃した痛恨の投手

   野球ファンがみんな頭を抱えたダルビッシュ投手の股間を抜いたあの一打。強烈な当たりでしたがグラブを出せば入った気がして残念でなりません。でも、試合後のダルビッシュ投手の談話「僕よりもチームメイトが悲しそうだった(笑)完全試合をしてもチームが3勝、5勝になるわけではない」は誠に爽やかでいい印象でした。

   ところで、惜しいところで完全試合を逃した投手が何人かいます。2012年5月30日にジャイアンツの杉内俊哉投手が東京ドームで9回2死まで抑えていたのに27人目の打者に2ストライク3ボールのフルカウントから四球を出して未達成。でも、次の打者を三振に打ち取りせめてノーヒットノーランを記録しました。

   また、2005年8月27日にライオンズの西口文也投手は西武ドームで27人の打者を打ち取ったのに得点が0-0で延長戦に入り、10回にヒットを打たれて完全試合を逃したケースがあります。でも、何といっても2010年6月2日のメジャーリーグ、タイガース対インデアンスの試合を忘れてはなりません。

   先発したタイガースのアーマンド・ガララーガ投手は9回2死まで完璧に抑え、27人目の打者が一塁ゴロを打ちました。一塁手はベースに入ったガララーガ投手にトスしてタイミングは完全にアウトで誰もが完全試合達成と思った瞬間、塁審は両手を広げてセーフの判定。試合後、塁審は涙を流しながら誤審を認めましたが後の祭です。

辞書の見出しの配列順

   辞書を牽く時の見出しはアイウエオの五十音配列になっていて、その規則が辞書によって微妙に違います。私の持ってる岩波書店の「日本語使い方考え方辞典」の「辞典の見出し」という項目の中に、辞書を牽く時には落とし穴が隠れているので注意が必要と書いてあり、役に立つかも知れませんので紹介します。

   落とし穴とは、大抵の辞書が《「現代仮名遣い」による五十音配列》であること。つまり、「王位」や「王維」は「おうい」で出てきて、「多い」や「大井」は「おおい」でないと駄目で、私が愛用している「広辞苑」では確かにこの通りになっています。また「きよう(器用)」と「きょう(今日)」はどちらが先に配列されているか。

   「広辞苑」では「きょう」→「きよう」の順で、確認したことがありませんが「岩波国語辞典」では「きよう」→「きょう」になっているのだそうです。また「コーヒー」など長音符が付く言葉は長音符をとって「こひ」で出てくる辞書もあるそうですが「広辞苑」の電子辞書では「こーひー」の検索でちゃんと出てきます。

   自分の使っている辞典の凡例をよく読んで、配列のルールをきちんと把握してないと、私の辞書にはその言葉が載ってないということになってしまいます。いずれにしても電子辞書を使えば検索が速く、試行錯誤が苦にならないので、ブログの誤字脱字のチェックに電子辞書は不可欠な存在になっています。

エスカレーターの雑学

   エスカレーターの平均速度はどの位かご存知でしょうか。ネットの情報によると通常は分速30メートルで、時速1.8キロ。ただし、デパートのエスカレーターは分速20メートルに設定されていることが多いそうで、香港の地下鉄は分速45メートル、シンガポールの地下鉄はこれよりもっと速いとか。

   最近は、誰も乗ってない時には極度に低速で運行されていて、人間が乗ると通常の速度になるエスカレーターもあり、明確に決められた速度のルールは無いそうです。いずれにしても、年齢が高い人が多く乗る場所にあるエスカレーターの速度は平均より遅く設定してあるのは言うまでもありません。

   また、エスカレーターに乗るマナーとして定着してるのが片側を空けることで、関東では右側を空け、関西は左側を空けるのがよく知られています。その理由は関東ではあるテレビ番組で「急いでいる人のために右側を空けましょう」と言ったからで、関西は大阪万博の時に左側を空けるようにと駅のアナウンスがあったのだと。

   しかし、エスカレーターのメーカーの立場としては空けて欲しくないのだそうで、偏った負荷が掛かり機械の保守として好ましくないということですが、今やこの慣習はなくなりそうもありません。ところで、香港には繁華街と山の中腹の高級住宅街とを結ぶ世界最長のエスカレーターが存在し、何と全長800メートルもあるそうです。

会話術が冴える「サワコの朝」

   土曜日の午前7時30分からのトーク番組「サワコの朝」は、毎週、必ず録画して観ることにしています。何しろ、阿川佐和子さんの絶妙な会話術によってゲストからあまり聞くことが出来ないような貴重な話を引き出してくれます。3月30日のゲストは28歳の時に「妊娠カレンダー」で芥川賞を受賞した作家の小川洋子さん。

   何と言っても小川洋子さんの名前を有名にしたのは41歳の時に書いた「博士の愛した数式」で、すでに200万部を売り上げてる大ベストセラーです。私も読みましたが、数学に興味が無かったらほとんど話題に出てこない「完全数」をテーマに非常に面白い物語に仕上がっていて映画化もされています。

   さて、このトークでとても印象に残った発言は、作品が「一から百まで自分が作ったんだという時は失敗作で、自分じゃない人が書いた感触が残る時が作家として一番幸福を感じます」。つまり、自分の作品を読直して「こんな上手い小説、誰が書いたんだろう」と感動することだと思いますが解るような気がします。

   そして、小川さんが小説を書く感覚は顕微鏡を覗くのと同じで、これを自分が書かなかったら誰も知らないことになってしまうという感じで書いてると言ってましたが、こんな話を引き出してくれるのも阿川さんならではのテクニックで、トーク番組の面白さと言っていいでしょう。阿川佐和子さんの会話術、本当に魅力あります。

知的な香りに満ちた随筆集

   出版社は何とも嬉しいことをしてくれます。本屋の新刊本コーナーで、昨年の10月13日に他界された私の敬愛する小説家、そして沢山の随筆を書かれている丸谷才一氏の随筆集「人間的なアルファベット」(講談社)という文庫本を発見しました。早速、買って奥付を見ると2013年3月15日第1版発行とあります。

   そして「本書は2010年3月に小社より単行本として刊行されました」と書いてあり、どうやら丸谷氏が存命していた3年前に発刊されているのに私がうっかり買いそびれた本のようです。この本は「Aの項目」「Bの項目」……「Zの項目」とアルファベット26項目になっていて、一つだけ紹介すると「Vの項目」。

   このVは「VATICAN」のVで、つい最近、新しい法王がが就任されたヴァチカン宮殿の話です。この項目の書き出しは「つまりローマ教皇の宮殿ですね。ここにはポルノが十万冊もある。………」。こんな聞いたことがないような意外性が丸谷氏の随筆の特徴でヴァチカン宮殿ポルノ本の話には誰でもあっけにとられるでしょう。

   この話を詳しく知りたい方は本を買って読んで貰うとして、ほんの少しだけ抜粋すると「……第二次大戦中、ローマ爆撃を恐れたヴァチカンが、コレクションをマイクロフィルムに撮った。そのマイクロフィルムを現在セント・ルイス大学が保管してゐる。……」だと。いやはや、丸谷氏の驚くべき知識凄いです。

« 2013年3月 | トップページ | 2013年5月 »