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面白い文学賞の内幕

   文学愛好者が読んでおいた方がいい本を一冊紹介します。大森望氏と豊崎由美さんの対談でタイトルは「文学賞メッタ斬り!」(筑摩書房)。大森氏は1961年生まれの翻訳家で評論家。豊崎さんも同じ1961年生まれで、書評、演劇、競馬、スポーツなど執筆活動の範囲は極めて広く、二人のコンビで色々な作品を生んでいます。

   さて、この本の内容。文学賞の内幕を実に克明に語っていて、二人の会話から色々なことが解りました。例えば、文学賞で特に有名なのは芥川賞と直木賞ですが、このほかの文学賞の数が500を超えていることを知りびっくり。そして、更に驚いたのが、芥川賞が選出されるまでのプロセスです。

   主催は日本文学振興会で、まず、歴代受賞者、文芸評論家、マスコミ関係者など約350人へのアンケートに基づき、60から70位の作品を選ぶのだそうです。これを文藝春秋の社員約20名が下読みし、議論を繰り返しながら、最終的に5~7作品に絞り込むんだとか。

   つまり、どんなに優れた作品が世に出てても、文藝春秋社の社員の選択から除外されていたら、賞を受ける可能性はゼロ。受賞作品は、内容の優秀性のほかに、かなりの幸運が伴うことを知り、また、石原慎太郎都知事をはじめ、忙しい選考委員の方々がどうやって膨大な数の作品を読むのか、かねがね疑問に思っていた謎が解けました。そのほか文学賞の内幕かなり面白いです。

エレベーター内の沈黙の理由

   ある本に「どうして人はエレベーターの中では会話をしない」か、その論理的根拠が三つ書いてありました。そう言えば、エレベーターの中で会話してる人って稀にしかいないですよね。よしんば、それが高層ビルの、若干、長い時間乗っているエレベーターの中でも、人々は無言を貫き、押し黙ったまま目的の階に到着し降りていきます。

   その理由の一つは、複数の見ず知らずの人がいる中で、私的なことをペラペラ喋るのは失礼であるという常識的な配慮。二つ目は、そんなことを無視して会話を交わしたとしても、直ぐに寸断されてしまうので精神エネルギーの無駄になるという理由から。私達は精神エネルギーを胸の内に蓄えておこうとする傾向にあるのだそうです。

   そして、三つ目が私的空間を侵害したくないため。つまり、人間は誰でもそれぞれの周囲に自分の空間(50センチ~70センチ四方)というものを持っていて、侵害されると不快になるのを自分自身が知ってるので、それを冒さないように気を使うんだとか。では、そこに書いてない私の意見を一つ。

   エレベーター内での会話は、乗り合わせてる他人の耳に強制的に入る事になり、それがイヤで沈黙するという単純な理由かも知れません。別に国家機密を論じるわけでなくても。ともかく密室状態から早く抜け出したいが故に、エレベーター内では時の流れが遅く感じます。蛇足ですがエレベーター作法(傑作!)を書いたサイトがあります。

愉快な「じゃんけん必勝法」

   かなり前にこのブログに「じゃんけんの掛け声と必勝法」というテーマで記事を書き、じゃんけんの必勝法を公開してるサイトを紹介しましたが、じゃんけん必勝法のサイトがほかにもありました。そのサイトは「インディーズゼロ じゃんけん必勝法」といい、脇に「秘伝」と書いてあります。

   しかし、最初に《この「じゃんけん必勝法」は、必ずしも、明日からのあなたのじゃんけん生活での“勝ち”を約束するものではない。しかし、明日からのじゃんけん生活を“より深く”、“より楽しく”することは間違いなし!……》と書いてあり、読み物しては面白いのですが、必勝法と呼ぶのはちょっと無理があるかも知れません。

   例えば「人物別確率記録作戦」なるものがあって、人物ごとにグー、チョキ、パーを出す傾向を記録しておき、グーを出す確率が高い相手には、パーを出す回数を多くする方法など何だか労多くして報われないような気がします。第一、相手に悟られずに記録するのは至難のワザ。

   いずれにせよ、じゃんけんは一回だけ行うなら、所詮、勝つ確率は二分の一です。しかし、何回も繰り返し戦って勝率を争うとなると、作戦を立てる余地があるかも知れません。この論文をよく読んで、勝つためのヒントを自分で考えて、じゃんけんをして下さい。書いた人に悪いけれど。

「週刊朝日」の北京五輪総決算

   「週刊朝日」に「株を上げた人 下げた人」と題し、北京オリンピックの総決算が載ってました。読んでない人のために、その中から野球とソフトボールとサッカーの三つの記事をほんの少し紹介します。

   まず、最初に星野仙一監督のこと。敗因はずばり人選と采配の悪さだと書いてありました。スポーツライターの小関順二氏の話《ここぞという時に勝負弱い采配は、今に始まったことではありません。……野球に臆病なタイプで「野球は守備力」が口癖。結局、攻撃重視の野球には踏み切れなかったのです。……》と。あの結果では何と言われても仕方ありませんね。

   次はソフトボール。318球の熱投後、親思いの上野由岐子投手は長時間スタンドで観ていた両親に「長い試合してごめんね」と気遣い、決勝戦を前に宇津木監督に送ったメールは《監督のかなえられなかった夢をかなえます》だったとか。上野投手の頑張りとチームワークで勝ち取った金メダルです。

   そして、一勝も出来なかった反町康治監督が率いるサッカーです。最終のオランダ戦の時「前からボールを取りにいかなくていい」と監督が指示した安全策を選手達が合意の上で無視したそうです。監督と選手の関係がそんなで、勝てるわけないですよね。

乗客サービスの駅の本棚

   本箱の中をよく見たら、もう二度と読まないだろうという本が沢山ありました。そこで、本箱のキャパシティを保つために整理することにして、本箱から取り出して傍らに積みましたが、そんな大きな価値がある本はなく、労力を掛けて古本屋に持っていっても二束三文でしか引き取ってくれないはずです。

   それなら、捨てるしかないとゴミの袋を持ってきて、その中に入れようと思った時に、ふと頭に浮かんだのがいつも利用している有楽町線池袋駅の改札口近くにある本棚。そこには「読み終わったら必ず返して下さい」と書いてあり、本が置いてあります。

   つまり、乗客に電車の中で読んで貰おうと、駅がサービスに用意している本棚で、中々いいアイデアだと前から思ってました。そこで、この本を駅に差し上げたら活用して貰えるかも知れないと、重いけど持っていくことにしました。

   改札口の直ぐ近くにある事務所に行き「古い本ばかりだけど、あの本棚に置いて貰えますか?」と聞くと、応対した若い駅員さんは喜んで受け取ってくれて、後になって行ったら本棚にちゃんと並んでました。いつもお世話になってる有楽町線(   )に、少し貢献出来たかなぁとちょっといい気分です。

新幹線車両が走る在来線

   東海道山陽新幹線の終着駅は九州の博多駅であるのは、誰でも知っていることですよね。しかし、その先に博多南線という路線があって、博多南駅という駅が一つだけあるのをご存知でしょうか。博多駅と博多南駅の間は、たったの8.5キロ、所要時間は10分。料金は乗車券190円のほかに100円が必要で290円掛かります。

   そもそもこの博多南駅は、新幹線博多駅の博多総合車輌所、つまり、車庫のような存在で、営業用の駅ではなかったのですね。ところが、この駅の周辺が福岡市のベッドタウンとして発展し、人口がどんどん増加したにも拘わらず、博多に出る交通機関としてバスしかありません。

   マイカーを利用すれば一時間近くの時間が掛かり、住民から通勤の足としてこの路線を活用させて貰えないだろうかという要望が高まったのです。そこで、JRも考えざるを得なくなり、1990年4月1日から、単なる回送線の駅が営業用の博多南駅に。

   しかしこの路線、車輌は新幹線ですが扱いは在来線で、乗車券のほかに取られる100円は特急料で新幹線の料金ではありません。従って指定席はなく全て自由席。利用客が次第に多くなり、運転本数も年々増加しているようです。時刻表にちゃんと載ってます。

幕が降りたオリンピック

   幾多の感動を生んだ楽しかった北京オリンピックの幕が降りました。開会式と同じ監督が演出した閉会式を観ましたが、開会式と同じに太鼓の音を効果的に使い、何とも派手な出だしでしたね。映画監督が演出すると、こうなるんだと思いました。

   204の参加国の人々が笑顔と共に楽しんでいる姿を観ていたら、戦争の愚かさを改めて認識し、平和な世界を希求するためにも、オリンピック開催の意義を感じました。それにしても、聖火が消えた後のしみじみとした感傷を吹き飛ばすような凄い舞台にびっくり。

   中国の文化の全てを世界中の人に観て貰おうとするかのような華やかな演出です。中国の7人の女性歌手が歌った「今夜月明」という歌、じっくりと聴きたかったのですが、広い会場に音が拡散されて美しく聞こえなかったのが残念でした。そして、スペインの世界的テノール、プラシド・ドミンゴと中国の代表的な女性歌手がデュエットで歌った「愛の炎」も。

   何だか勿体なかったです。そして、次回のオリンピック開催国ロンドンの紹介の時に、まさか、レッド・ツェッペリンのギタリスト、ジミー・ペイジが登場するとは思いませんでした。それにしても、開催中に何事もなく、無事にオリンピックを終わらせることが出来て本当によかったです。楽しい楽しい17日間でした。

役に立つ1行英会話

   アメリカに留学していた石原真弓さんという女性の書いた「1行でできる英会話」(三笠書房)読み物としても中々面白く楽しめます。この中から三つほど紹介します。久し振りに会った友達にかける言葉「よぉ、久しぶり!」を英語では「Hey,long time no see!」と言うのだそうです。

   この英語は文法的には正しくなくても、昔から慣用表現として定着していて、アメリカ人はよく使うのだとか。「久しぶり」のことを中国語で「好久不見」と言い、中国人が英語に直訳したのが始まりと言われてるそうですが、中国語から生まれた英語とは、何だか面白い話ですね。

   また「ものすごい雨だ」は「it’s raining cats and dogs.」。何で猫と犬をつけると凄い雨になるのかを、この本には「昔、猫は雨を、犬は嵐を呼ぶと信じられていた」からと書いてあります。でも、沢山の猫と犬(sがついてるのがミソ)が一緒にいる状況は大変な騒ぎで、どしゃ降りの雨と同じだからと、昔、誰かに聞いたことがあります。

   そしてもう一つ、日本では贈り物やお土産を渡す時「つまらないものですが…」などと言います。しかし、つまらない物を人にあげるのは失礼なので、欧米では「I hope you like it.」。つまり「気に入って貰えると嬉しいです」と言うのだとか。こんな類の1行英会話が沢山載っていて面白くて役に立つ本です。

傑作推理小説の映画化

   第134回直木賞受賞作、東野圭吾著「容疑者Xの献身」が監督西谷弘、主演堤真一松雪泰子で映画化され、今年の秋に公開されます。この小説は直木賞のほかに「このミステリーがすごい!」2006年版の第1位、「本格ミステリー・ベストテン」の第1位など、高い評価を受けています。

   本格物の推理小説が直木賞を受賞した話題性もあって、受賞直後、発売と同時に買って読み始めたら中断出来なくなり一気に読んで、結末の意外性に驚いた覚えがあります。東野圭吾の最高傑作と言っても過言ではないかも知れません。

   ところが、推理作家の二階堂黎人が自分のウェブサイトに《この小説は作者が推理の手がかりを意図的に伏せて書かれていて、本格推理小説としての条件を満たしていないから「本格ミステリー・ベストテン」の第1位にふさわしくない》と書き問題が起きました。

   ミステリー雑誌に多くの作家や評論家が意見を寄せたりして、一時、本格的な論争となりましたが、最終的に笠井潔などの有力者の多くが《「容疑者Xの献身」は本格である》という立場につき、現在では二階堂の意見に反対する形で議論が収束しています。私も本格推理小説の傑作と思っていますが、どんな映画か楽しみです。

大事な二試合が同時進行

   二日続きですが、オリンピックのことを書かざるを得ません。ソフトボールが32年振りの金メダルです。しかも、宿敵のアメリカを破ってです。上野由岐子選手は何と凄いピッチャーなのでしょうか。前日、二試合で318球も投げて、決勝戦はまず無理だろうと思っていたら、絶対に投げると言ってた通りに連投。

   最初の回は打ち取っていながら不運なヒットの連続で、いきなり満塁のピンチを迎えました。しかし、上野投手の気迫はもの凄く無得点で切り抜け、若干、勝利への道が開けた感じです。しかし、アメリカはみんな3割や4割のバッターばかり。それにピッチャーもよくて、一回に三者三振に打ち取られた時には、正直言って勝つのは難しいだろうなぁと思ってました。

   ところが、それまでノーヒットだった三科選手がレフトの頭を越える二塁打を打って、それが先制点に結びつき、勝機が訪れたのです。それにしても、小雨程度の中断にはハラハラしました。あのまま雨が降り続いたらドローもあり得ましたが、天は日本に味方して雨があがったではないですか。

   昨日は本当に忙しい夜でした。ソフトボールの決勝戦と女子サッカーの三位決定戦が同時進行で、何度チャンネルを切り替えたか解りません。サッカーは圧していながら負けてしまい残念でしたが、ソフトボールが金を取り応援の甲斐がありました。上野投手の驚異的な頑張りに支えられた日本チームに心からの拍手を贈りたいです。

オリンピックでの二つの話題

   オリンピックでの話題を二つ提供します。まず開会式の「口パク」のこと。可愛い表情できれいな声で歌ってた少女が実は「口パク」だったということですが、開会式の全てを演出した中国を代表する映画監督、張芸謀(チャン・イーモウ)氏との単独会見の内容が朝日新聞に載ってました。

   それによると、議論が出るのは覚悟の上で完璧な美しさを追求するために監督が決めたことで、別にモラルの問題ではないし、演出上の一種の創作と堂々と語っています。張芸謀監督の計算ずくだったのですね。

   次の話題は、シンクロナイズドスイミングの中国のヘッド・コーチ(監督)井村雅代さんのことです。井村さんは日本のシンクロを育てた「日本シンクロの母」とも呼べる存在ですが、現在は中国チームを指導しています。やっぱり、教える人がいいとレベルが上がり、中国はメダル争いに加わって日本を脅かしています。

   どんな理由で日本チームから離れて中国チームのヘッド・コーチになったのか詳しい経緯は知りませんが、ちょっと信じられないような展開ですね。中国の井村さんへの熱烈な歓迎ぶりはすさまじく、国家主席も大いに喜んでいたとか。井村さんは「まさか国賊呼ばわりされるとは思わなかった」と言ってるようですが、裏で何があったのでしょうか。それにしても、ペアでは、中国に抜かれずに銅メダルがとれてよかったです。

日本語の表現テクニック

   日本語に「擬音語」と「擬態語」というのがあります。例えば《グーグー寝ていた》や《ドアをバタンと閉める》など、実際の音を言葉に表現したものを「擬音語」と言い、また《すらすら答える》や《のっそり歩く》のように、その様子を音のイメージで表したものを「擬態語」と言います。

   「擬音語」は人によって感じ方が違いますが、最初から言い方が決まっていて、犬の鳴き声はワンワン、猫の鳴き声はニャーニャー、爆発音はドカン、戸を叩く音はトントン、鐘の音はゴーン、拍手はパチパチ、何かが水に落ちる音はボチャン、激しく息をする音はハアハア、液体を飲む音はゴクゴクなど。

   「擬音語」は一般的にカタカナで書きますが、そうしなければいけないと、決まっている訳ではありません。一方「擬態語」は物事の様子をイメージでとらえて感覚的に表現する方法で、すらすら、くるくる、そわそわ、つるつる、ぴかぴか、にこにこ、がつがつなど、同じ言葉を重ねて使うのが普通です。一般的にはひらがなで書きます。

   文法的にはこれに「~と」を伴って副詞として使うか「~する」を付けて動詞化したりしますが、改まった文章の中で使うと軽い印象になってしまうので「がつがつ食べる」より「貪欲に食べる」の方ががいい場合もあります。いずれにしても、日本語の表現を豊かにするテクニックです。(岩波書店「日本語使い方考え方辞典」より)

30年に渡り超人気グループ

   「サザンオールスターズ」が30周年記念として、8月16日(土)と17日(日)に横浜の日産スタジアムで行ったライブ、大変な盛況だったようです。本当にサザンの音楽っていいですよね。

   私のようにジャズとクラシックで手いっぱいの者にとっても、サザンの曲想は魅力的で「バラッド3~the album of LOVE~」(VICL-60660~1)という2枚組のアルバム、よく聴きます。

   私の持ってるポップスのことが詳しく書いてある本によると「サザンオールスターズ」は1977年8月27日に中野サンプラザホールで行われたマチュア・ロック・コンテストに出場し、桑田佳祐がベスト・ボーカル賞を受賞したのがデビューのきっかけになったのだとか。この大会が終わった二日後「ビクター・レコードの者ですが……」という電話が桑田の実家に入り、ビクターのディレクターと会ったのが、サザンを今日あらしめてる端緒です。

   この大会から約一年後の1978年6月25日にビクター・レコードから発売になった「勝手にシンドバッド」がデビューで、この後に出した「いとしのエリー」の大ヒットによってサザンはスーパー・グループへの道を歩み始めたのですね。サザンの「TSUNAMI」大好きです。

芸術的な卓球の技

   オリンピック開催中のブログのテーマは、どうしてもその話題が多くなってしまいます。昨日、日本の男子と女子の卓球の試合を観ました。男子の相手はオーストリアで、勝てば三位決定戦に臨めるはずだったのが破れ、女子も韓国との銅メダルをかけた試合に負けて、残念ですがどちらもメダルは取れませんでした。

   しかし、男子も女子もその健闘を称えたい試合ばかりで、芸術的な卓球の技を堪能して大満足。それにしても、世界のレベルの高さは驚くばかりで、韓国女子のカット専門の卓球など、どんな凄い打ち込みをしても正確なレシーブで返されてしまう技術の高さには、負けた悔しさを通り越してむしろ呆れるしかありません。

   このインターネットのYouTubeのスーパープレイと題された映像はいつの試合か解りませんが、卓球ファン必見で凄いです。ともかく、卓球のルールが2001年頃に21点制から11点制に変わったことによって、逆転が生じる可能性が多くなり、手に汗握るエキサイティングな試合を楽しむことが出来るようになりましたね。

   それにもう一つ今回のオリンピックを観てて気が付くのは、各国に中国から帰化した選手が実に沢山いること。これは中国の選手層が厚く、第一線に出られない優秀な選手が外国に活躍の場を求めてる現象で、中国の圧倒的な強さはまだまだ続きそうです。

銭湯の歴史

   東京に「銭湯」が幾つくらいあるかご存知でしょうか。インターネットの情報によると約900軒。最近は街であまり見かけなくなった「銭湯」(      )がこんなに沢山あるとは驚きですね。そこで「銭湯」の歴史をちょっと調べてみました。

   そもそもお風呂の始まりはお寺で、奈良の東大寺や法華寺には、今でも浴場の跡が残っており、当時の名残りをとどめているのだそうです。つまり、仏を信じるものが身体が汚れていてはいけないという発想で、家に浴室がなかった時代ですから、寺院の浴場は、宗教的な意味だけではなく、庶民にとっても嬉しい施設だったのですね。

   それにより庶民は入浴の楽しみを知り、平安時代の末には京都に「銭湯」のはしりともいえる「湯屋」が登場しています。そして、鎌倉時代に入って風呂に入る風習は更に盛んになり、建久3年(1192年)に源頼朝が後白河法皇の追悼のため鎌倉山で行なった100日間身体を清める行事は有名で「吾妻鏡」にその事が書いてあるとか。

   時は移って江戸時代、かなりの数の「銭湯」が存在しています。ところが、江戸の「銭湯」は男女混浴で、風紀を乱すものも少なくなかったのか、何度か禁止令が出されています。しかし、実際に混浴がなくなったのは明治23年(1890年)に「7歳以上の混浴は禁止する」という法令が出されて以降のことだそうです。

一見に値する日本映画

   映画館で上映してる時、結構、評判になっていた日本映画、山田洋次監督の「武士の一分」をレンタル屋からDVDを借りて観ました。今まで観なかったのは、時代物があまり好きでない上に、寅さんのイメージが強い山田監督の時代劇ということで、あまり観る気がしなかったからです。同監督が前に作った時代劇二作も観ていません。

   それが、レンタル屋に行ったら、ちょうどそのDVDが空いていて、山田監督が絶賛していたキムタクの演技を観ておいてもいいかなぁという軽い気持ちで借りてきました。そして、評判通りの素晴らしい出来映えに感嘆しました 。さすが山田洋次監督です。演出が一味も二味も違います。

   また、キムタクの見事な演技は、私の想像を遥かに超えていて、脇を固めているベテラン俳優の演技も凄く、ことに、笹野高史の存在感は抜群で、この俳優抜きにこの映画は成立しないと思わせるほどです。それに、監督の山田洋次と助監督の平松恵美子共同のシナリオも実にいいんですよね。

   眼が見えない武士と腕の立つ超一流の武士の果たし合い、全然、予備知識が無かった私としては、どうなることかと固唾を飲んで観ていましたが、その結果はかっこいい武士の生き様で決着。それに、ハッピー・エンドの結末も後味がよかったです。久し振りにいい日本映画を観ました。観ていない人に推薦です。

「100円ショップ」の戦略

   「100円ショップ」の販売戦略を本で読んだので紹介します。「100円ショップ」は見てるうちに買いたくなってしまう衝動買いを計算に入れてるのだそうです。ほとんどの「100円ショップ」は綿密な論理に基づいて作られた「プラノグラム(棚割計画)」という陳列法を採用していて、これがお客さんを衝動買いに走らせる作戦なのだとか。

   この方法の一つは、関連している異種の商品を一箇所に集めるということ。例えば、箸やスプーンのそばにはコップや茶碗、シャモジなどお勝手の商品の隣には洗剤やたわしなどを置いておくといった具合です。

   もともと、シャモジを買う目的で来たお客さんが「どうせ100円だし、ついでに洗剤やスポンジも買っておこう」という気にさせる「ついで買い」を促すところがこの陳列法のミソ。また、カラー・バリエーションが豊富なことも戦略の一つだそうです。

   例えば、石鹸ケースを買いにきたのに、すぐ近くに同じ色の洗面器やタオル掛けが置いてあると「バス用品を全部同じ色で揃えてしまおう」という気にさせて、持ってるものまで買うことになってしまいます。お客さんが親切な並べ方だと思うのは、一方、お店の販売戦略でもあるのです。

中国の女性が芥川賞受賞

   第139回芥川賞受賞作、楊逸(ヤン・イー)著「時が滲む朝」を「文藝春秋」9月号を買って読みました。受賞した楊逸さんは中国の女性で、雑誌に書いてある略歴によると、1964年中国黒龍江省ハルピン生まれ。1987年に来日して、お茶の水女子大学で地理学を専攻しています。

   日本語の勉強は来日前からか、来日後か解りませんが、純粋の中国人の芥川賞受賞はちょっとした驚きです。この小説のテーマは、例の1989年の天安門広場のデモに参加した学生達の人間群像。小説のテーマとしては、そう私を引きつけるものではなかったのですが、初めての外国人の芥川賞受賞に興味を覚え読みました。

   そして、中国の方が書いた日本語の文章の巧みさに驚かされました。日本語が職業の選考委員の先生からみれば、当然、不満がいっぱいで選評に色々と書いていますが、ボキャブラリーも豊富だし表現力も中々のもので私としては完璧に思えます。

   いつも辛口の石原慎太郎氏の選評《天安門で挫折を強いられる学生たちの群像を描いているが……単なる風俗小説の域を出ていない。文章はこなれて来てはいても、書き手がただ中国人だということだけでは文学的評価には繋がるまい》。この作品を選んでおきながら、選考委員の選評はあまりいいことが書いてないのは何故なのでしょうか。

バドミントンに大興奮

   オリンピックバドミントン、末綱聡子と前田美順のペアが世界1位の中国ペアを破った試合には興奮しました。恐らく、世界中のバドミントン・ファンがびっくりしたのではないでしょうか。何しろ、第1セットを大差で落とし、やっぱり世界1位は凄いと思っていたら、第2、第3セットを取っての逆転勝利

   第3セットの終盤近くには中国ペアの焦った顔が画面にありありと映し出されていました。中国の新聞も「信じられない大番狂わせ」と報じていたとか。これでスエマエ・ペアはベストフォアに残り、メダルが夢ではなくなって嬉しい限りです。

   ところで、バドミントンのルール、昨年から大きく改正されたのですね。従来はサーブ権を持ってる方にしか得点が入らなかったのが、昨年からサーブに関係なく得点出来るラリーポイント制になり、試合がとてもスリリングになりました。

   第一、試合時間がほぼ読めるようになったのも大きく、何でもっと早く変えなかったのか不思議なくらいです。しかし、バレーボールにしても、ラリーポイント制に変えたのはそんなに昔のことではなく、そこに行きつくには色々とあったのかも知れません。さて、スエマエ・ペアの今日の韓国相手の準決勝、とても楽しみです。

暑さを凌ぐクールなジャズ

   久し振りにマイルス・ディヴィスを聴きました。この「DAYS OF JAZZ」(VICJ-5025)というアルバムいいです。第1曲目が大好きな「MY FUNNY VALENTINE」。この曲は、私としてはチェット・ベイカーの演奏が印象的なのですが、マイルス・ディヴィスも秀逸です。

   しかし、このアルバムで前から不満なのは、マイルスと共演してるメンバーが記載してなくて誰だか解らないところ。ノートに小さく「アメリカ・ファンタジー社のオリジナル音源による特別編集盤」と書いてあるので、そのせいかも知れません。

   まぁ、マイルスの切々と心に訴えるようなトランペットの音色を聴けば、そんなことどうでもよくなってしまう愛聴盤の一つです。マイルス、実にいいなぁ。心の隅に宿っているロマンを掘り起こすようなバラード「WHEN I FALL IN LOVE」。

   この曲を聴いているとジャズの素晴らしさにのめり込み、暑さなどどこかに飛んでいってしまいます。そして、最後の「’ROUND ABOUT MIDNIGHT」の魅力的なこと。しばし、時間の経つのを忘れました。夏のジャズ、また楽しからずやです。

史上最大の建造物

   オリンピック開催中の中国で、代表的な建造物の一つと言える「万里の長城」。これについてちょっと調べてみました。まず、その全長は百科事典によると、何と8,352キロメートル。しかし、とてつもない長さのため、説が色々とあるようで、別の資料によると、総延長距離は12,000キロとも書いてあります。

   勿論、世界遺産に登録されています。そもそもこれを作ったのは、一般的には秦の始皇帝と認識されていますが、実際はそれ以前から建築に取り掛かっていたようで、作った目的は北方の異民族の侵略を防ぐため。何しろ、建築の期間は何と2,000年に及ぶということで、その壮大さにはただ驚くばかり。

   前に日経リサーチが行った「行ってみたい海外の世界文化遺産」のアンケートによると、1位は「万里の長城」(59%)で、それ以下は「ベルサイユ宮殿と庭園」(55.4%)「フィレンツェ歴史地区」(49.3%)「アテネのアクロポリス」(49.0%)「メンフィス・ギザからハシュールまでのピラミッド地帯」(48.8%)だったとか。

   この長城の中で最も有名な北京付近の「八達嶺長城」は、今回のオリンピックの「自転車ロードレース」で使用されるとかで、13日までは一般の観光客は訪れることが出来ないのだそうです。ともかく、人気抜群の「万里の長城」(            )。インターネットのサイトも沢山ありますが、是非、行ってみたいものです。

罰則だらけの都市

   シンガポール共和国という國があります。その首都シンガポールを「fine city」と呼ぶのをご存知でしょうか。そして「fine」には「素晴らしい」と「罰金」の相反する意味があることも。この美しい都市シンガポールは、非常に罰則が多いことで有名なのを、最近、知りました。

   例えば、地下鉄。この中に信じられないような規則が設けられています。ホームで電車を待ってる時に喉が渇いてペットボトルのお茶を飲んでもアウト。また「ちょっと甘い物が欲しいな」と思ってアメ玉を口に入れてもアウト。罰金は500シンガポール・ドルで日本円に換算すると約3万2000円も取られます。

   そのほか「乗車券は折り曲げてはいけない」「車内や構内をぶらぶら歩くな」「キップを買ってから何分以内に到着した駅の改札口を通りなさい」など思いも掛けないルールだらけ。シンガポールで、こんな細かい規則が決められているにはちゃんとしたワケがあります。

   この國は歴史の浅い他民族国家であるため、厳しい罰則がないと社会秩序の維持が難しいことが理由の一つ。そして、観光客や外国企業が沢山こないと國として成立しなくなるので、外国人が安心して滞在出来るための配慮だとか。しかし、これでは外国人だって居るのがイヤになってしまいそうですよね。

圧倒的な迫力の開会式

   いよいよ北京オリンピックが開幕しました。開会式の模様、じっくり観ました。みんなテレビを観てる光景なので、書くまいと思っていたのですが、あのデジタルとアナログの交錯する圧倒的迫力を目にしたら、やっぱり書かざるを得なくなりました。

   冒頭の2008個の太鼓の一糸乱れぬ連打の迫力。光が点滅する演出効果、凄いです。この壮大なショーの演出は中国の有名な映画監督だそうですが、ドラマチックな演出が随所に感じられます。次から次に出てくる中国の歴史を彩る絵巻物にただただ見入るばかり。

   光と音と色彩効果を極限まで追求した素晴らしい映像をみていたら、これを見逃した人は損だと思いまいました。一流の映画監督が世界中の人見せるために演出すると、こんなことになってしまうんですね。しばし現実を忘れるような大スペクタクルに感動しました。

   そして、いよいよ中国が秘密にしていた聖火の点灯です。ロープに吊された最終ランナーが聖火台に点灯した瞬間の花火の音と光の凄まじい迫力。これから始まる熱き戦いを予感させるような凄い開会式に惜しみない拍手を贈ります。太鼓を叩きながらくちずさんでいたのは孔子の言葉「朋あり遠方より来たる。また楽しからずや」とか。

コンサートのマナー

   コンサートのエンディング、曲がまだ完全に終わらない直前に「私はクラシックのツーなんです」と言わんばかりに自慢げに拍手する人がいます。中には「ブラボー」と叫んだりして。曲の余韻を消して演奏を台無しにする不快な行為です。

   先日、こんなことがありました。NHKFMでスイス・ルツェルン文化会議センターでのライブ録音、クラウディオ・アバド指揮ルツェルン祝祭管弦楽団マーラーの交響曲第3番ニ短調の放送での出来事です。私は例のDATで録音して聴いたのですが、誠に素晴らしい演奏で、昔からこの曲の好きな私としては大満足。

   美しいメロディが随所にある最終楽章は、マーラー好きにとってはたまりません。殊に最後の10分間の哀愁感漂う旋律の魅力的なこと。しかし、この中に極度のピアニッシモで、曲が終わったのかと勘違いして、初心者が拍手しそうになるところがあります。

   さて、そのマーラー、曲が終わったのに、拍手が中々起きないのです。無音のままで何と25秒(長い!)。やっと割れんばかりの拍手。解説者は「演奏後の長い沈黙が印象的でした」などと言ってましたが、観客が恥をかくのを恐れた為に起きた現象で、折角のいい演奏が白けました。早すぎない遅すぎない拍手もコンサートのマナーの一つです。

サッカーの愚痴

   昨晩のオリンピックの女子サッカー、初戦の相手は格下のニュージーランドで、下馬評では楽に勝てるはずだったのが大苦戦。何とか負けないでよかったです。何しろこの試合、始まって暫くの展開には本当にイライラさせられましたね。

   いつもの、細かい鮮やかなパスがまったく見られず、ロングパスはことごとく相手に奪われて、前半の終了間際には完全に防げた1点を取られる始末。そして、後半に不可解なペナルティのPKで1点を追加されて2点差になった時には、正直言って敗戦を覚悟しました。

   それと言うのも何回も訪れた決定的な場面を一つもものに出来なかった不甲斐なさが原因で、いつもの華麗な攻めが見られなかったのは、大舞台に立った緊張感だったのでしょうか。でも、宮間選手のフリーキックと沢選手の同点ボレーシュートは完璧でした。

   日本はやっと後半になって調子を取り戻し、ほとんどボールを支配してたので、もっと早くエンジンが掛かっていたら、絶対に勝てた試合でした。これから、アメリカなどの強いチームと戦う訳ですが、何とか戦術を練り直して、いつもの「なでしこジャパン」のカッコいい姿を見せて欲しいものです。

美女が悪女のサスペンス映画

   映画評論家の山田宏一著「美女と犯罪」(早川書房)という飛び切り面白い本を持っています。「犯罪」といっても映画の上のことで「美女」とは女優です。さて、この本を読んでいたら、魅力的な美女が、男を奈落の底に突き落としていくサスペンス映画を二本紹介したくなりました。

   まず、名匠ビリー・ワイルダー監督の「深夜の告白」。ジェイムズ・M・ケインの「倍額保険」をレイモンド・チャンドラーが脚色した犯罪映画です。この映画の悪女はバーバラ・スタンウイックで、その官能的な魔力の虜になって、犯罪に引き込まれるのが保険勧誘員のフレッド・マクマレー

   深夜、マクマレーが瀕死の重傷の中で、そうなった一部始終をテープ・レコーダーに告白してるところから映画は始まります。綿密な計画が予期せぬ出来事で音を立てて崩れていく展開の手に汗握る面白さ。

   そして「白いドレスの女」。うだるような暑さの中、ジャズのコンサートに美女キャスリーン・ターナーがいます。弁護士ウイリアム・ハートがこの女性と出合い、その色香に惑わされて恐ろしい犯罪に加担させられます。キャスリーン・ターナーが映画初出演とは思えない悪女ぶり。どちらもレンタル屋にありサスペンス映画ファン必見です。

オリンピックの新種目

   北京オリンピックの開幕まであと僅かになりました。四年に一度のスポーツの祭典、本当にワクワクしますね。ところで、この北京オリンピックから新たに加わる種目をご存知でしょうか。

   まず、水泳競技で「Open Water Swimming」というのが出来ました。これは、海の上に設けられた10キロコースを集団で泳ぎ、順位を争う競技です。天候や潮汐、生物など外部からの様々な影響を受けやすいので、速く泳ぐという技術ばかりではなく、自然の中で泳ぐための知識や経験も必要とされるとか。

   また、陸上競技では「Bicycle Motocross」というのが新たに加わります。様々な障害物が設けられたコースを自転車で走って争う競技。世界各国で競技会が行われているので、今回、オリンピックに採用されたようです。勿論、原型はオートバイのモトクロスです。

   一方、北京オリンピックを最後に種目から除外される競技があります。それは野球ソフトボール。野球の盛んな日本からみると、何でと言いたくなりますが、世界の野球人口を考えると仕方ないのかも知れません。また、いつの日か復活することを祈るばかりです。どちらも、是非、優勝して有終の美を飾って欲しいものです。

魅力的な曲想に満ちた音楽

   一昨日の土曜の昼下がり、テレビをつけたら堀内孝雄が「秋止符」を歌ってました。《左ききのあなたの手紙 右手でなぞって真似てみる いくら書いても埋め尽くせない 白紙の行がそこにある………》。谷村新司作詞、堀内孝雄作曲の美しい曲です。

   この二人に矢沢透を加えた昔のアリス、本当によかったですね。ふとほかの古い曲が聴きたくなり、取り出したのが「メモリアル ベスト」(PSCR-5314)。「冬の稲妻」「帰らざる日々」「いい日旅立ち」「遠くで汽笛を聞きながら」「」など14のヒット曲が収録されています。

   アリスは「走っておいで恋人よ」でデビューして、鳴かず飛ばずが続いていましたが「冬の稲妻」で大ブレイク、当時、黎明期だったニュー・ミュージック界の中心的存在に見なされるようになりました。アリスの曲はどれも魅力的な曲想に満ちていて心を打ちます。しかし、意外にも全盛期のアリスは「紅白歌合戦」に一度も出場していません。

   これは、NHKの番組オーディションに応募したのに落選した経緯があるため「意地として断ってきた」との事で、2000年の「第51回紅白歌合戦」が初出場。そして、2005年にも出場して「狂った果実」「遠くで汽笛を聞きながら」を熱唱しました。現在、二人ともソロで活動していますが、アリス時代のハーモニーが好きです。

ニヒルな作家の意外な素顔

   日本ペンクラブの編集で、色々な作家の映画に関するエッセイを集めた「映画が好きな君は素敵だ」(集英社)という本を持っています。その中に、何と太宰治が「弱者の糧」というタイトルで映画を語ってる一文があるのです。太宰治が映画について書いてるなど、大変珍しいと思いますので紹介します。

   まず書き出しは《映画を好む人には、弱虫が多い。私にしても、心の弱っている時に、ふらと映画館に吸い込まれる。心の猛っている時には、映画なぞ見向きもしない。時間が惜しい》。太宰治がふらと映画館に入り、映画を観てる姿など、ちょっと想像出来ませんね。

   そして、太宰治はこう書いています。《私は、たいていの映画に泣かされる。必ず泣く、といっても過言ではない。観衆と共に、げらげら笑い、観衆と共に泣くのである。五年前、千葉県船橋の映画館で「新佐渡情話」という時代劇を見たが、ひどく泣いた。翌る朝、目がさめて、その映画を思い出したら、嗚咽がでた》。

   へえーという感じです。太宰治が映画館でげらげら笑ったり、また、時代劇を観て泣いて、翌朝、その映画を思い出して嗚咽してる姿など、誰が思い浮かべることが出来るでしょうか。このエッセイがいつ頃どういう状況で書かれたものなのか、一度、出版元の集英社に訊ねてみようと思っています。

火星で氷を発見

   米航空宇宙局(NASA)の無人探査機フェニックスが火星に着陸、地表を掘ったらサイコロ大の白い塊(      )が見つかって、数日後に蒸発したことが写真の分析で解り、研究チームは「氷と確認した」と発表したそうです。これって大変なニュースですよね。

   1976年に火星に着陸したアメリカの無人探査機バイキング1号・2号は懸命に生命の証拠を探しましたが、得られたデータは否定的で、やっぱり生命の存在はないと思われています。

   しかし、火星を周回する別の探査機が6年前に電磁波によって間接的に氷の存在を確認し、そして今回、フェニックスが氷らしき物体を発見したことによって、昔、火星が暖かかった時には水があったことが推論されます。現在、火星の平均気温は零下53度なので、液体の水があるとは考えられないのだそうですが。

   そもそも、何故、火星の水が注目されるかと言うと、生命活動に必要な物質を細胞から出し入れしたり、蛋白質を正しく機能させたりするには液体のが不可欠。様々な物質を溶かす性質をもつ水の存在が確認出来れば、太陽系の惑星で最も地球に似ている火星に、生命が存在していた可能性があるんだとか。(朝日新聞8月1日の朝刊より)

頭の体操

   日能研の「シカクいアタマをマルくする」(幻冬舎文庫)という算数問題集、頭の体操にうってつけです。その中から、問題を一つ提供しますので、挑戦してみて下さい。

   《1~9の数字が書かれたカードが9枚あります。このカードをよくきり、2枚、3枚、4枚の3組に分け、昭子、和子、花子の3人が1組づつ取りました。次の会話から、花子が持っているカードの数字を当てなさい。昭子「5を持ってるのは私よ」和子「私の持ってる中で数字が一番大きなカードは6だけど、枚数なら私が一番ね」花子「持ってるカードに書かれてる数字の合計は、みんな同じなのね」》。

   これは昭和女子大付属昭和中学校の入試問題で、当然、小学生向け。時間が沢山あれば簡単ですが、限られた時間内で解くとなると焦るかも知れません。答を下に書いておきますので、どうしても解けない方は、どうぞ。

   1から9までの合計は45です。数字の合計はみんな同じという花子の発言により、2枚も3枚も4枚もみんな45÷3=15。2枚で15になるのは9と6か8と7の組合せだけ。和子は枚数なら私が一番多多く、6が一番大きな数字と言ってるので、2枚は8と7の組合せしかありません。そして、和子の6が一番大きい4枚の組合せは6+4+3+2=15です。従って、昭子の5を含む3枚の組合せは5+1+9=15。よって花子のカードは8と7の2枚です。

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