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インタビューは超大変な仕事

 阿川佐和子さんと言えば、洗練された上手なインタビューで有名で、トーク記事を見かけたら必ず読んでいます。例えば「週刊文春」の「阿川佐和子のこの人に会いたい」にしても、「週刊文春」を買って読まなかったことは一度も無いと言っていいでしょう。ともかく、阿川さんは会話のコツに精通されています。

 そこで、阿川さんが書いた副題に「心をひらく35のヒント」とある「聞く力」(文春新書)を読んでみたくなり買いました。その中に「お決まりの話にならないように」というタイトルの一文があり、インタビューの裏話なので、ちょっと紹介したくなりました。まず、インタビューの相手をよく把握するのは当然です。

  ともかく、これからインタビユーする人物の短所や長所、趣味、食べ物の好き嫌い、エピソード、家族構成など予め調べておかなければならない事は多々ありますが、知っておかなければならないのは、そればかりではありません。つい最近、どこかでインタビューをされていて、どんなことを質問され、何と答えていたかも知っている必要があるのです。

 つまり、それを知っていないと、再度、同じような質問をして、同じような答が返ってくる可能性があるからです。要するに会話の固定化でお決まりの話になってしまいます。当然、読んだ人は「そんな事はとっくに知っている」になって会話に魅力が無くなるのです。インタビユーは私が考えていた以上に大変な仕事だと思いました。いやはや、ほかのトークの内容まで知っている必要があるとは驚きです。

 

ライオン一頭驚きの10万円

 昨日、9月20日の朝日新聞朝刊の第一面の見出しは「ライオン10万円 猫より安い」。つまり、動物園がライオン一頭をやり取りする時の価格が10万円だというのです。動物取引に携わる動物商によると「ライオンは余っている。ほしいと言ったらタダでくれるところはいくらでもある。買うとしても猫より安い」とは。

 朝日新聞社の調べでは、2014年度から5年間で、全国の公立動物園から搬出されたライオンは14頭、そのうち11頭が無料で貰われているのです。このほか、例えば熊本市動植物園は2015年、市立動物園から10万円で、雄ライオンを購入しています。また、東京都の資料では、ライオンの資産価値は10万円だそうです。

  ライオンは繁殖が容易で、一度に3頭前後を産み、人気があるので増やす動物園も少なくありません。成長すると親との闘争のリスクが出てきたりして、エサもいっぱい食べるのです。動物園の関係者はこう言ってます。「ネコ科のライオンはギリギリまで置いとくと、何が起きるか解らないので成長したら出さざるを得ないのです」と。

 動物園で生まれて、最初は祝福されていても、成長するにつれて次第に飼えなくなり、受け入れ先を探さなければならないとは驚きです。つまり、エサをいっぱい食べたら、動物園の経済的負担が大変なのは当然でしょう。こうした存在を動物園業界では「余剰動物」と呼ぶのだそうですが、入場料を稼いでいるのに何だか気の毒になりました。では、感動するライオン親子兄弟の情愛の動画です。恐らく長く観ていても飽きないでしよう。

 

京都旅行思い出の「本能寺」

 何年か前、家内と京都に旅行した時、「本能寺」に寄りました。言わずと知れた織田信長が襲われたお寺で、1582年(天正10年)6月2日、家臣明智光秀の謀反によってあえなく人生を閉じた「本能寺の変」の舞台です。境内には信長を祀った信長廟や信長と共に散った家臣たちの墓が設けられています。

  しかし、このお寺はその時の本能寺ではなく、1592年に豊臣秀吉が再建したもので、信長が討たれたお寺は別の場所にあり、現在の本能寺は信長が果てた地ではないのです。このことについては、㈱アントレックス発行の「日本史の裏」という本に詳しく書いてあり、これはそれからの引用です。

  そもそも本能寺は1415年(応永22年)に僧、日隆によって建立されたのが始まりで、当時は油小路高辻にありました。その後、京都の街中を転々とし、本能寺の変が起きた当時は、中央区油小路通蛸薬師付近にあったのです。その場所には、現在、「この付近本能寺跡」の石碑がひっそり建っています。

  それにしても、事件が起きた前日はお茶会を開いていたようで、いつ誰かが襲ってくるか解らない戦国時代に、信長はなぜ無防備なお寺に泊まってお茶会など開催してたのか大疑問です。また、信長の最期の言葉として有名な「是非もない」(しかたない)は、いくら最後の言葉と言ってもまさか、襲われている最中に言うはずがなく、信長はこの事をかなり前に予感していたに違いないと推測せざるを得ません。

大坂なおみ優勝で9位が3位

 「全米オープンテニスの女子シングルス決勝戦」、WOWOWのお陰で最初から最後まで録画してすべて観ました。大坂なおみの相手は、準決勝のセリーナ・ウイリアムスかヴィクトリア・アザレンカのどちらかに決まった時、相手は間違いなくウイリアムスと思っていました。何しろ、ウイリアムスとアザレンカの対戦は、過去、22回あり、ウイリアムスの18勝4敗では、ウイリアムスが勝って順当。

  ところが、勝負はやってみなければ解りません。何とウイリアムスはアザレンカに負けてしまい、決勝戦の相手は、アザレンカになりました。大坂なおみのアザレンカとの対戦成績は2勝1敗ということもありますが、どちらかというと、ウイリアムスと戦うよりアザレンカの方が勝てそうに思えたのです。

  さて、この一戦、大坂なおみは、第1セットこそ6-1で取られましたが、第2、第3セットは危なげなくアザレンカを寄せつけず、全米オープン2度目の優勝を飾りました。この優勝により大坂なおみの世界ランクは9位から3位に浮上。大坂が3位になるのは、今年の1月13日の週以来で238日ぶりです。

  そして、今年の五月に、アメリカの経済誌「フォーブス」が発表した大坂なおみの年収は契約などの副収入を含めると3740万ドル(約41億円)。あのロシアのシャラポワさえ上周り、女子アスリート史上最高額を更新し、世界で最も稼ぐ女子アスリートになりました。では「全米オープンテニス女子シングルス決勝戦」のハイライトです。

クリスティ登場の「天声人語」

 朝日新聞9月12日土曜日の「天声人語」は、推理小説が好きな方なら知らない人はいないアガサ・クリスティの話です。しかも、傑作の評判が高い「アクロイド殺し」のこととあっては夢中に読みました。そして、その書いている内容は「天声人語」著者の知人が大学時代にこの小説を読み、それに使われていた機器に納得がいかなかったのです。

 そこで、そのことについて、クリスティ本人に思い切って手紙で問い合わせたのだそうです。すると、その一ヶ月後にまさかの返信が届き、それから月日が流れて6年後、会社員になった知人に、英国からおどろくべき招待状が到着。知人はわくわくしながらクリスティの別荘に行ったのです。恐らくびっくり仰天したに違いありません。

 知人は、クリスティにお茶や食事を頂きながら無我夢中で語り、夢のような二日間を過ごしたのです。普通、アガサ・クリスティのような著名な推理作家が日本の一ファンに手紙をくれるとは考えられず、きっと文面にとても魅力があったのです。クリスティはそれを読んで、会って話がしたくなったのでしょう。いずれにしても、非常に幸運な出来事で、存知あげない方の話でもドキドキします。

  ところで今年、アガサ・クリスティが作家になって100年だそうですが、「アクロイド殺し」は6作目。私も読んだ覚えがありますが、トリックについては、すっかり忘却のかなたに消えています。ネットを探したら「アクロイド殺し」というウィキペディアがありましたので、リンクしますが、これからこの小説を読もうと思ってるか方はパスした方がいいのは勿論です。ところで「天声人語」の著者もクリスティのファンのようで、実は私も同じです。


 

 

「なめくじ」の脳に虜の教授

 今日はちょっと珍しい大学教授を紹介しましょう。京都大学を卒業し、現在、福岡女子大学教授松尾亮太氏は、約20年前に「なめくじ」に出会い、その脳が人間の脳と太刀打ち出来ることを知り、世界でも珍しい「なめくじ」研究の第一人者になり、それに関する本をいっぱい出版されています。

 まず、「なめくじ」とはどんな生物なのかウィキペディアでざっと調べてみると、《ナメクジ(蛞蝓)は、陸に生息する巻貝(軟体動物門腹足綱)のうち、殻が退化しているものの総称。またはナメクジ科の一種であるMeghimatium bilineatumの和名。ナメクジラ、ナメクジリともいう》。ともかく、私も見たことがありますが、なんとなく気持悪いです。

  ところで、2019年(令和元年)5月30日午前9時40分頃、北九州市小倉―門司間の鉄道用電力設備内に侵入した「なめくじ」が、電気回路の短絡を引き起こし、JR九州管区内において大規模停電が発生。1時間超に渡って、特急「ソニック」を含む上下26本の列車が運休し、計約1万2千人に影響が生じた》そうです。

   もしかしたら、頭のいい「なめくじ」ならではのワルサかも知れません。でも、松尾教授には悪いけど、この生物を見て、研究するのはとても私には無理のような気がしました。では、松尾教授が記した「なめくじ」に関する論文です。また、松尾教授提供の「なめくじ」の動画(動かなかったら画面をクリック)が少しだけありました。

紫式部と清少納言の二作家

 今から約1200年前の平安時代に活躍した女流作家と言えば、小説「源氏物語」を書いた紫式部と、随筆「枕草子」を書いた清少納言の二人と言えるでしょう。ところで、この二人は、宮廷で侍女として仕えていた同じ境遇で、文才もあり、お互いに尊敬していたように思えますが、実はそうでは無かったようです。

 と言っても紫式部と清少納言には面識が無かったようで、不仲と言うより、紫式部が一方的に「紫式部日記」の中で、「清少納言は利口ぶって漢字を書いてるが、よく見ると足りないところが多い」とかなり辛辣な評価をしてるようです。では、二人の和歌の腕前はどうだったかを比較するのが面白いかも知れません。

     まず、紫式部の作品は百人一首に選ばれている「めぐり逢ひて 見しやそれとも分かぬ間に 雲隠れにし 夜半の月かな」、そして「身の憂さは 心のうちに したひきて いまここのへぞ 思ひ乱るる」「み吉野は 春のけしきに かすめども 結ぼほれたる 雪の下草」。

    また、清少納言の作品は「夜をこめて 鳥のそら音ははかるとも よに逢坂の関は許さじ」「我ながら わが心をも知らずして また逢ひ見じと 誓ひけるかな」「言の葉は つゆ掛くべくもなかりしを 風に枝折ると 花を聞くかな」があり、優劣を決めるのは恐らく専門家でも難しいに違いありません。容貌の比較についてはカメラが無い時代(有ったらなぁと誰も思うでしょう)ではまったくお手上げです。

初めて観た是枝監督の映画

 8月23日の日曜日にWOWOWで放映した是枝裕和監督が2011年に制作した映画「奇蹟」を録画しておいて観ました。初めての映画は、ほとんど予め映画大辞典の評価で知っているので、見終わってからの落差はあまりありません。何しろレビューに0点を付けてるけてる方がいるので大体は解ってました。

  この映画をネットで調べると、2011年に九州新幹線が開通し、それを記念して、JRが是枝監督にオファーして、鉄道ファンでもある是枝裕和氏は直ちに承諾、脚本も監督も自分でやることで作った映画であることを知りました。ご存じない方のためにあらすじを紹介します。

  九州に、ある家族が存在し、両親が離婚して、小学校6年と4年の兄弟は鹿児島と福岡に離れ離れになって暮らしています。映画は、この小学生の兄弟をベースに、日々の生活を描いているもので、題名の奇蹟は、開通した新幹線の上りと下りがすれ違う時に奇蹟が起きる言い伝えだそうですが、実際には何も起きていません。

  では、映画大辞典の「奇蹟」で、1点の人のレビュー《どこかで「奇跡」に近い偶然が起きて感動的な気持ちになるのかな、と軽い気持ちで最後まで観たが、叶わなかった。子供の演技に微笑ましいところもあるが、この映画の良さを自分はほとんど理解できない。現在の不安感や将来への希望といったものが「おぼろげ」にでも出てくればいいが、それを見る側に感じて欲しいというのはさすがに難しい》。最後に見終わってからの私の感想です。もし私が脚本を書いたら、奇跡が起きて復縁し、家族四人が仲よく暮らしている結末にしたのにと思いました。勿論、ラストシーンは四人の笑顔です。

東京で浮世絵の展覧会開催

 9月2日付の朝日新聞夕刊によると、東京上野の東京都美術館の「THE UKIYO-E-2020-日本三大コレクション」展は、東京渋谷の太田記念美術館、長野県松本市の日本浮世絵博物館、東京都の平木浮世絵財団という国内の三つの主要な民間コレクションから計450点を集め、前期と後期の半分に分けて紹介しています。

 何しろ質の高い作品を年代順に並べ、江戸時代の浮世絵の歴史を振り返る試みです。ともかく、浮世絵は、墨一色の墨摺絵として、1673年頃の菱川師宣の作品から始まります。菱川は版本から挿絵を独立させ、浮世絵の元祖と言われていて、1760年代には多色摺版画の錦絵が誕生しています。

  浮世絵は色彩が豊かになると、表現も多様になり、喜多川歌麿が「高名三美人」で3人の女性を三角形に配置し、東洲斉写楽は「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」で歌舞伎の緊張感のある一場面を絵にしました。また、1830年に作られた風景画の名作葛飾北斎の「富獄三十六景」が有名です。

  浮世絵は海外での評価が先行してしてしまい、国外に流出した作品も数多くあり、何とか優れた作品を日本に残そうと尽力した先人が何人もいます。それに東京の六本木の「森アーツセンターギャラリー」の「おいしい浮世絵展」には江戸時代の庶民の暮らしぶりが克明に記録された絵があるそうですから、これもお薦めです。

待ち遠しい池上彰氏の解説

 そろそろ「週刊文春」に連載している池上彰さんのコラム「そこからですか!?」にアメリカ大統領選挙の話が載る頃だと思い9月3日号を買ったらあてがはずれ、今回は副大統領の話でした。何しろ、池上彰さんの解説は、解りやすい上に非常に楽しく、私が「週刊文春」をよく買うのはこれを読みたいのが目的と言ってもいいかも知れません。

  今回のテーマは「副大統領とはどんな役割?」、ためになるので、お読みになったいない方のために、掻い摘んで紹介しましょう。この書き出しは《アメリカの副大統領は選挙の時に名前を売るが、まもなく姿を消して人々の記憶から消える》。ところで、副大統領の公邸はどこにあるのかこの記事で知りました。

 実はホワイトハウスからかなり離れたアメリカ海軍天文台の敷地内だそうです。今回、民主党の大統領候補に決まったジヨー・バイデンは、副大統領候補にカマラ・ハリスを指名しました。バイデン候補は、現在、77歳の高齢ですが、ハリス副大統領候補は若い黒人女性です。

 なにしろ、バイデン候補が今回当選しても四年後には81歳、とても二期目は望めそうもありません。そこで、四年後にはカマラ・ハリスを後継者に指名するのではないかと見られてるそうです、ところで、肝心の大統領選は、現在、バイデンのポイントの方がトランプより高そうですが、池上彰さんの詳しい解説が待ち遠しいです。

懸命に頭を使ってる賢い植物

 つい最近、古本屋の店頭で、好奇心旺盛な私は、田中修著「植物のかしこい生き方」という本を見つけ買ってきました。言うまでも無く、植物だって立派な生き物です。そこで、「自分にないものを手に入れて好かれようとするのではなくて、自分の中にあるもので魅力を伝えようとする植物もあるのです」。

   例えば「福寿草」という植物の話です。この植物は幸福の「福」と長寿の「寿」を名前に持っていて、「幸福と長寿をもたらす縁起がいい植物」と言われています。福寿草はキンポウゲ科の植物で、原産地は日本を含む東アジア、二月頃黄色い花が咲き、花言葉は「幸せを招く」「祝福」「永久の幸福」。

 福寿草が春を待たず、まだ寒い新春に花を咲かせるのは、春に花粉を運んでくれるハチやチョウチョウチョなど虫を誘う競争を避けるためとは驚きです。つまり、多くの植物が花を咲かす前に先に咲いてしまえと「先んずればなんとかをを制す」をちゃんと考えているのですから凄い植物です。

  それに福寿草の花は、虫を誘うためのいい香りを漂わすこことも、美味しい蜜を用意することも出来ません。なぜなら、福寿草はもともと香りも密も無いのです。ところが、福寿草の花は夜は閉じていますが、朝になって太陽の光が当たると大きな花を咲かせます。この花はパラポラアンテナのような形をしていて太陽の熱をまともに吸収し、花の中の温度を上げるのです。そこで、ムシたちを温かさを売り物にして集めるとは、いやはや何と賢い植物なのでしょう。福寿草はムシにもサムガリがいるのをちゃんと知っているのです。

エレベーター内の沈黙の理由

 かなり前にブログに書いたことがあるのですが、エレベーターの中で、ペチャクチャしゃべってるのを、恐らく誰も経験した事が無いでしょう。ともかく、知人、友人が一緒でも、エレベーターの中では会話がなく、誰もひたすら沈黙しています。まるで、いつのまにかそんな約束事が生まれたかのようです。

  これは、私の勝手な推測ですが、エレベーターの中で会話すると、その内容は必然的に乗り合わせた見ず知らずの人の耳に入ることになり、少し大袈裟な言い方をすると、意識しないで「秘密の漏洩」を防いでいるのです。内容はどうでもいいことでも、人に聞かれるのがイヤなことってあるのです。

 また、よしんば会話を交わすとしても、話題に困るということもあるかも知れません、例えば、仲のいい友達同士が、エレベーターの中の短い間に音楽やオーディオを語るとして、一般的に知られていない知識をこんなこと知らないでしょうとばかり語りまくったら聞いてる人が不快になるに決まっています。ならば、なんにも言わないのが賢明ということになります。

  以上は、エレベーターの中では何故誰も無言なのかを私が勝手に推測しましたが、ネットに「エレベーター内の会話はNG!」 という記事があり、そこに書いてあるのは《まず、エレベーターで知人と乗り合わせたら、会話はしないまでも、挨拶を必ずするようにしましょう。特に重要なのが「会釈」です。知らない人にも軽く会釈をしてエレベーターに出入りする動作は、とても礼儀正しい印象を与えますから》と。でも、「会釈」してるのもかって私は見た事がありません。まったく「会話」が無いのと同じです。

手加減が無い映画評論家

 映画が特別に好きな私は、アメリカの女流映画評論家ポーリン・ケイルの名前はかなり前からよく知っています。恐らく、日本の映画好きで、ポーリン・ケイルの名前をご存知でしたら、かなりの映画通と言ってもいいでしょう。つい最近、彼女が著した「映画辛口案内」という分厚い本を古本屋で見つけ買ってきました。これには、当然、傑作と言われてる映画は一つも入っていません。

  例えば、私が映画館で期待して観た映画で、がっかりした映画の一本「ボデイ・ダブル」をどんな風に書いてるか紹介しましょう。《「ボデイ・ダブル」はたいへんな失望である。あなたは、たえずスリルを待ちこがれるが、彼は自己を超えない。いや、自己の域にも達していない。》

 もし、この文章を映画を観る前、つまり、映画館の椅子に座っている時に眼にしたら、恐らく映画館をただちに飛び出すかも知れません。ともかく、「映画辛口案内」のオビにも堂々と「私の批評に手加減はない」と書いてあるのです。きっと、この映画を造った関係者が眼にしたら、怒ったに違いないのです。

   ところで、この本に載っている88本の映画の中に、何と1983年制作の市川崑監督の「細雪」があるのです。主な俳優は、岸恵子、佐久間良子、吉永小百合、古手川祐子。ポーリン・ケイルの筆にかかったら、どんな酷評になっているのかドキドキしましたが、批評は意外に穏やか《この高齢の監督は、おおぜいの若手監督が口で主張していることを、ちゃんと実行している。市川はわれわれが音楽的に理解出来る映画を作り、しかも、俳優たちをゾンビに変えず、堕落と美とユーモアとが渾然一体となる彼独自のセンスを失わずに、それをやってのけた》。こんな程度で収まってよかったです。駄作を容赦なく徹底的にけなしているこの本、探して読む価値が充分にあります。正に極上の辛口映画評論を!

宝塚から転身した6人の女性

 8月27日号の「週刊文春」を買ったら、宝塚歌劇団から転身して、まったく違う業界に入った6人の女性の記事が眼に留まりました。宝塚を辞めた後は、普通、芸能界に入るものとばかり思っていたら、そうとばかりでは無かったのです。そこで、この記事をお読みになっていない方のために、短い当人のコメントと共に紹介します。

  まず、真っ先に挙げたいのは、芸名愛野りほ、本名吉田愛理の何とパイロットです。小学校の時にコックピットに入る機会があり、飛行機を飛ばしたいと思ったのです。しかし、視力が弱く、諦めて宝塚に入って舞台に立ちました。その後、パイロットの視力が緩和されたのを知り宝塚を辞めて猛勉強してパイロットのライセンスを取得し「日本貨物航空」に入社したのです。

   次は芸名苑ななみ、本名中島かおりの兵庫県議会議員。最初は芦屋市議会議員になり、三期をを務めた後、兵庫県議会議員になって宝塚の凄さにきづいたとか。議員として活動する中で、いつも自分の基盤としていたのは、清く、正しく、美しく。よく転身したものだと思います。

  そして、赤城フーズ株式会社の代表取締役社長になった芸名遙海おおら、本名遠山昌子。彼女にとって宝塚は「私の武器は努力しかないときづかせてくれた場所」だそうです。祖父の体調不良でこの大役を引き受けたのです。また、土木会社の山口建設(株)に入社した芸名瞳里佳、本名小西恵子。あと、プロの写真家に転身した「ひなたの花梨」こと四方花林とユーチューバーになった本名も芸名も同じ彩羽真矢。この6人の女性達、どうぞ新しい職場で大いに頑張って下さい。名刺交換の際、さりげなく「前はタカラジェンヌでした」なんてカッコいいです。

村上春樹氏の八短編小説集

  村上春樹氏が6年ぶりに出版し話題になってる短編小説集「一人称単数」(2020年7月20日発行)を読み終えました。何しろ短編小説が好きな私にとって、この本は待ちに待ってたと言ってよく、夢中で読みました。この八編のうち、音楽に関係してるのは「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」「謝肉祭(Carnaval)」 の三編で、どれも、村上さんならではの面白さで、村上さんが短編を書くと一味どこか違うのです。

 しかし、今回は本のタイトルと同じ「一人称単数」について書きましょう。主人公は、いつもほとんど着ないポール・スミスのダーク・ブルーのスーツを身にまとい散歩に出ます。そして、かって一度も入ったことがないバーに行き、ウオッカ・ギムレットを飲みながらミステリーを読んでいました。

 すると主人公のスツールを二つはさんだ右手にいた中年の女性が話しかけてきたのです。「ずいぶん熱心に本を読んでいらっしゃるようだけど、ちょっとうかがってもよろしいでしょうか?」と。主人公は「いいですよ、とくに面白い本でもありませんから」と言って、本にしおりをはさみ、ページを閉じます。

  彼女は「私はあなたのお友達のお友達なの。あなたのそのかって親しいお友達はあなたのことを不愉快に思ってるし、私も彼女と同じくらいあなたのことを不愉快に思っている。思いあたることはあるはずよ」。主人公は少し会話を交わした後、一礼して彼女を残し、お金を払いバーを出ます。主人公はこの女性と会った記憶がなく、彼女の言ったことはまったく身に覚えが無いのです。さて、これを読んでいて、小説上のことなのにバーに戻って彼女に何か言いたくなったのは恐らく私だけではないと思いました。

 

 

アリをペットで飼育する方法

 子供の頃、アリをビンの中で飼ったことがある方は沢山おられるでしょう。実は、私もその一人で、エサの砂糖や水をうっかりしないように気を使ったことを覚えています。ところで、遊ぶことが山ほどある現代、もうアリを飼う人などいないと思っていたら、どうしてどうしてさにあらずです。

 何とネットに《アリの飼育方法とオススメを解説!アリ飼育マニュアル【初心者対応版】》という記事を見つけてびっくりです。まさか、ネットでこんなことを書いてる方がいるとは驚きで、ともかく、興味のある方はちょっと眼を通してみて下さい。まず冒頭に書いてあるのは《最近、ペットとして人気が出始めている”アリ(蟻)”の飼育について、初めての方でもわかるようにまとめていきます。

  「アリがペットになるの?」そう思われた方、アリはペットとして密かに人気なのです。マニアックなアリ好きの方々から、手軽なペットとして蟻を飼い始めた方まで、多種多様の方々にアリの飼育は支持されています》。確かに、アリはひたすら無言。従って 猫や犬のように鳴いたり吠えたりしないので、近所迷惑になることなど絶対にありません。ただ、同居しているおとしよりに「気持ち悪いから捨ててしまいなさい」と言われることはあるかも。

  そんな場合は「アリさんだって家が無かったら気の毒でしょう」と言って説得するしかありません。保障はしませんが、もしかすると、ニックネームでもつけてやり、とびきり美味しいエサを与えたらなついてくれることでしょう。では、アリの巣を全て砂糖だけにしたらどうなるかの観察です。きっとアリだっていい迷惑で、動画を観ていたら砂糖を食べ過ぎて命を落としたらしいアリが二匹いました。心配そうにそばに来て声を掛けてる仲間が印象的です。そして、更に気の毒なアリが三匹いて最後に残ったのは二匹だけ。やっぱり砂糖だけの巣は過酷のようで、心優しき飼い主がちゃんと五匹を埋葬してあげたのがせめてもの救いです。大変な家に住まわせたアリたちに私からも深甚な謝罪です。

 

 

 

 

 

見直しが進む「関ヶ原合戦」

  3年以上前の2017年3月3日発行の雑誌「新発見で迫る戦国の謎」によると、慶長5年(1600年)に行われた関ヶ原合戦は、近年、最も見直しが進んでいる戦国合戦の一つだそうです。勝った家康が天下を取ったという通説は、書き換えられようとしているのです。

 関ヶ原の戦いが、江戸幕府誕生の礎となったことは、確かに衆目の一致するところなのは間違いありません。しかし、家康にとっての関ヶ原の戦いは、巷間、言われるような「会心の戦い」ではなく、想定外の展開が続き、「冷や汗ものの勝利」だったのです。つまり、家康は大きな誤算をしてたのです。

  その誤算とは、豊臣秀吉が他界した後、家康は五体老体制(徳川・前田・上杉・毛利・宇喜多による最高政務機関)を作ったのに、それを揺さぶるようになったのです。この時、家康が持っていた石高は五体老総計の39%に過ぎず、全体のトップに立つ力は持っていなかったのです。

 その後、家康は江戸城に入りますが、東軍の主力だった福島正則らとは行動を共にせず、約1ヶ月位城に引きこもります。もともと自分の家臣ではない福島正則らの動向など不安材料が山積していて動くに動けなかったのです。ともかく、家康は全国の多くの武将に書簡を送り、必死に多数派工作をしてたのです。要するに、勝つには勝ったがその先どうなることやら不安だったのです。

 

毎日「オロナミンCドリンク」

  家の直ぐ近くのマンションの前に自動販売機があり、「オロナミンCドリンク」が出るボタンが三つ(普通はせいぜい二つ)もあって、毎日、私が必ず来るのを待ってる感じです。この飲物のことを、ウィキペディアをベースに 少し書くことにします。何しろ、このドリンクがのどを通る時の筆舌に尽くしがたい清涼感は抜群で、誰でもヤミツキになるのは間違いないでしょう。

   まず、この製造元は大塚製薬で誕生は1965年(昭和40年)2月ですから、もう55年前のことです。このキャッチコピーは長年、「元気ハツラツ!」でしたが、2002年からは「元気ハツラツぅ」となり、その理由は解りませんが、2011年からは再び「元気ハツラツ!」に戻しています。

 初代テレビのCM出演者は大村崑で「うれしいとねぇ、めがねが落ちるんですよ!」というセリフが使われていました。ちょっとビンに書いてある内容物を書くと、炭水化物、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、ビタミンC。つまり、人体に大切なビタミンがみんな入ってます。

  最初は出かけた時などに、私だけが飲んでいたのですがた、ある日家内に《昔からある「オロナミン」知っている?》と訊くと「知ってるわよ、昔、会社に行ってる時に時々飲んでいた」という返事が返ってくるではないですか。それ以来、二本買ってきて家内に渡すと、家内は「これ本当に美味しいわね」》と言いながらいつも喜んで飲んでます。やっぱり、物事は何でも訊くもだとつくづく思いました。それにしても、これ本当に本当に美味しいです。

池上彰さんの興味津々コラム

 今年は4年に一度のアメリカ大統領の選挙で、「週刊文春」8月6日号は、これに載っている池上彰さんのコラム「池上彰のそこからですか!?」を読みたいために買ったと言っても過言ではないでしょう。何しろ、池上彰さんの大統領選の解説は、興味津々ワクワクするような面白さで、お読みになってない方のために紹介します。

  ともかく、大統領選挙前になると、候補者は自分を有利に導くために色々なことを考えます。例えば、オバマ大統領が現職だった8年前、支持率が低迷して悩んでいて、しかも、アメリカとイランは緊張状態にあり、これを見たトランプは「オバマは再選を目指しイランを攻撃するだろう」と言ったそうです。

  つまり、戦争になれば、国民は大統領のもとに結集して大統領の支持率は上がるからです。しかし、実際はオバマ大統領は、イランの核開発を凍結し「イラン核合意」を実現させて戦争の可能性を打ち消したのです。これはオバマ前大統領の功績のはずですが、オバマ大統領を否定したいトランプはイラン核合意から離脱。

  ところで、池上さんはこんなことを書いてます。大統領選挙の直前は、選挙結果を左右するような驚くべきことが起こりがちです。これを「オクトーバーサプライズ」(10月の驚愕)といいます。現在の状況は、トランプ大統領は、新型コロナウイルス対応のまずさから支持率が低迷して焦りを募らせています。そこで、これを挽回するため、トランプはなんらかの「オクトーバーサプライズ」を起こす可能性を危惧している池上彰さんです。実は今回のコラムの題名は「イランをめぐり不穏な動き」。心配な方は「週刊文春」8月6日号を探してお読みになるといいでしょう。実に面白いです。

超悪評だった近代絵画の傑作

 エドアール・マネの「草上の昼食」(パリのオルセー美術館所蔵)という絵をご存知でしょうか。19世紀以前は、まだチューブ入りの絵の具が存在しなかったので、屋外で絵を描く画家はいませんでした。しかし、1840年代になり、チューブ入り絵の具が登場すると、早速、これを持って、屋外で絵を描く画家たちが沢山出てきたのです。

   このマネの「草上の昼食」は、1863年のサロンに落選しましたが、当時のフランス皇帝ナポレオン三世が開催した「落選者展」に展示されるやいなや、直後から批評家たちを激怒させ、美術史上最大の悪評を買ってしまいます。理由はとても不道徳な絵だというのです。

   描かれているのは、男女四人がピクニックを楽しんでいる光景ですが、問題になったのは、勿論、女性の格好で、一人は水着姿で水浴中、そしてもう一人は、何とオールヌードで草上に座り、そばにいる二人の男性と楽しそうに談笑しているのです。それまでの絵画にも女性のヌードはありましたが、大抵は聖書や神話の一場面。

   この絵のように、現代の女性が裸で登場する絵はほとんど無いと言ってよく、何しろ女性が裸なのに男性二人がダークスーツ姿で、しかも、広げられてる食事がリアルに描かれているのも、観てる人に不道徳な印象を与えるというのです。さらに男女二人がカメラ目線なのも刺激的だという評価です。いやはや、近代絵画の傑作と言われているマネの「草上の昼食」(画面のどこかをクリックすると拡大出来ます)はかなりの悪評からはじまっているとは驚きです。

何度観てもいいライヴの映像

 このDVDのジャケットの裏に「最高を目指す男たちが魂をけずって創り上げた伝説の一夜」と書いてある映画「SHINE A LIGHT」(予告編)をまた観ました。過去、何回繰り返し観たか解らない「ザ・ローリングストーンズ」のライブ映像の映画です。2006年11月、ニューヨークの「ビーコン・シアター」。

  この2800人が収容出来る劇場で、ザ・ローリングストーンズが行ったコンサートをアカデミー賞監督マーティン・スコセッシ監督が18台のカメラを駆使して創った有名な映画です。実はこの映画、当時、映画館で上映された時、かなり評判になり、新聞に大きく出たのをよく覚えています。

 いくら音楽が好きでもクラシックとジャズで耳いっぱいの私が、この映像だけはどうしても観るべきであろうと新宿の映画館に足を運んで観たのです。何しろこの映像が普通と違うのは、スコセッシ監督が、ミック・ジャガーらメンバーとカメラの配置や撮影方法などを論じているシーンまであるのです。

  一つ「映画大辞典」で高い評価の方の、レビューを紹介しましょう。《しまった。絶対に劇場の大きなスクリーンで観るべきだったと後悔している。これは凄い。これこそ本物のライブだ!マイケル・ジャクソンの映画じゃ満足出来なかった興奮がDVDでも味わえたのだから、映画館で観ていたらと思うと本当に悔しい。……》。その悔しさが実によく理解出来るのです。それで、私も映画館に飛んで行き、新品のDVDまで買ってしまいました。それにしてもザ・ローリングストーンズの「涙あふれて」大好きです。

輝きを増した藤井聡太七段

 いくら強くても高校生が渡辺棋聖を破るのは難しいと思っていたら、何と3勝1敗で勝ちびっくりしました。「週刊文春」7月30日号に《20社CMも受けず藤井聡太将棋だけで年収「4千万」》という見出しの記事を見つけ、タイトル保持者になると、高校生でも年収が4千万円になるんだと驚きです。

 この記事によると、もうすぐ18歳の誕生日を迎える藤井七段は、何しろ今まで屋敷九段が保持していた18歳6ヶ月という史上最年少タイトル保持記録を30年ぶりに更新したのですからすごい快挙です。快進撃はこれにとどまらず、木村王位に挑戦する王位戦七番勝負も進行中で、目下、2勝0敗。

  最速で8月20日に「藤井二冠」が生まれる可能性があるというのです。そうなれば、「豊島二冠」「永瀬二冠」に次ぐ、棋界の序列が三位になり、高校三年生の藤井七段が手にするお金は凄いことになりそうです。ある観戦記者がこう言ってるのでちょっと耳を傾けてみましょう。

  「棋聖のタイトル料は500万円前後、王位は約1000万円と言われています。藤井さんの昨年度の獲得賞金は全騎士中9位で2180万円でしたが、二冠を達成すれば倍増して恐らく4千万円を越えそうです。そうなると、昨年4千万円だった羽生善治九段を抜くことだってあり得るのです」。でも、木村九段が苦労して獲ったタイトルだけは奥さんと娘さんの為にも奪わないで欲しくて困っています。では、藤井七段が勝って棋聖になった棋譜をご覧になって下さい。

 

何となく江戸時代が解る呪文

 日本の歴史がお好きな方は、後藤武士著「読むだけですっきりわかる日本史」という文庫本をお読みになるといいでしょう。まず最初に江戸時代をマスターする呪文が載ってます。「いえやす いえみつ つな あらい よしむね たぬま てんめい ききん さだのぶ てんぽう おお みずの ペリー なおすけ よしのぶ ほうかん」。

   いえやすは、勿論、初代将軍の徳川家康、いえみつは三代将軍家光で「参勤交代」を生み出した張本人です。つなは五代将軍綱吉のことで「生類憐れみの令」で有名です。あらいは新井白石でこの頃から幕府では老中が政治を行っていました。よしむねは「暴れん坊将軍」で有名な八代将軍吉宗。たぬまは悪名高い老中の田沼章次です。

 そして、てんめいとは「天明の大飢饉」のことで、文字通りひどい飢饉が起きました。さだのぶとは老中の松平定信で幕府を立て直すため「寛政の改革」を行いましたが成功していません。てんぽうとは「天保の大飢饉」で幕府も限界がきた感じです。おおとは大塩平八郎のことをいい、苦しむ民衆にろくな手だてをしない幕府に乱を起こしたのです。

  みずのは老中の水野忠邦、彼は「天保の大改革」を実施しましたが失敗しています。ペリーとは言うまでもなく、アメリカの総督ペリーで4隻の黒船で浦賀にやってきて幕府に開国を要請します。なおすけは大老の井伊直弼、幕府の最期のあがきと言っていいでしょう。よしのぶ ほうかんは十五代将軍徳川慶喜が「大政奉還」を実施したことで、江戸幕府は終わりを告げました。これが江戸時代に起きた主な出来事です。でも、この呪文を覚えるのは簡単でないかも知れません。

 

学者が裸で街の中を走った話

 2012年に他界された丸谷才一さんの随筆は実に知的で楽しくて、過去、何度私のブログ「ドアのない談話室」に引用させて頂いたかわかりません。でも引用した随筆のタイトルは必ず書いていますので、別に著作権法には抵触せず問題になる事はないでしょう。実は今回、「男女の仲」というタイトルの随筆からどうしても紹介したくなった話があるのです。その出だしは《「ユリイカ」という言葉はもちろん御存じでしょう》。

 「知ってる。雑誌の名前じゃないか」などとおっしゃらないで。その通り青土社から出ている雑誌の題名ですけれど、その前に出典としてアルキメデスの名せりふがあった。さうです有名な話だもの、もちろんご存じのはずで、「見つけた!」というギリシャ語ですね。実はアルキメデスは王様から難題を出されていた》。

 この王様は純金の塊を職人に渡して王冠を作れと言いつけたのですが、王冠が出来てから、この職人は金をいくらかごまかしたと密告する者があった。そこで、王様は王冠をこわさずに調べる方法は無いかアルキメデスに訊ねたのです。しかし、学者は何日も頭をひねったけれど解らないのです。学者だって簡単に解らないことってあります。

  困り果てたあげく、ある日、学者はぶらりと浴場に行き、モノを入れるとお湯が湯船からあふれ出ることに気がついたのです。つまり、王冠と同じ大きさの塊を湯船に入れ、あふれ出るお湯の量を比較すれば本当に金をごまかしたかがわかると判断したのです。それで、それを発見したアルキメデスは浴場を飛び出すやいなや早く確認したくて「ユリイカ!ユリイカ!」と叫びながら夢中になって裸で街を走ったという話です。でも、タイトルの「男女の仲」を話す前に紙面が無くなりました。

瀬戸内寂聴さんの文章は魅力

 今年、97歳の瀬戸内寂聴さんが、最近はテレビでお顔を拝見しないので心配していたら「週刊朝日」7月24日号に文学賞「泉鏡花賞」のことで、小説「ぶるうらんど」でこの賞を受賞した横尾忠則さんと手紙のやりとりをしている寂聴さんの文章を発見。もうこの雑誌を買って家でじっくり読みたくなりました。何しろ、寂聴さんはお年を召されてから「源氏物語」を訳されているのです。

  瀬戸内寂聴さんは、まだ出家してない若いころ、瀬戸内晴美のペンネーム(その前は三谷晴美)で月刊誌「小説新潮」などに際どい小説を書いていて独特の文体が好きでした。どうやら、この横尾さんとの書簡は、瀬戸内さんが「泉鏡花賞」の選者だった話でこんなことを書いているので紹介します。

 《横尾さん。あのね。聞こえない耳に補聴器をつけて、よっく聞いて!私は「泉鏡花賞」が、一九七三年に鏡花の故郷の金沢市に出来た時からの「選者の一人」でしたのよ。金沢市長のお嬢さんと結婚した五木寛之さんが涙ぐましい努力をして、鏡花賞なるものを立ち上げたのです。

 正賞は八稜鏡というもので、副賞が百万円でしたね。思い出した?私は選者を十五年ほどつとめてやめさせて貰いました。その時の挨拶に「選者はこの賞を貰えないので、選者を辞めてこの賞を必ず貰います。」と言いました。冗談が本当になって、やがてこの賞を貰ったのです》。勢いがある瀬戸内寂聴さんの文章に久しぶりに接し、嬉しかったです。やっぱり寂聴さんの文章は魅力で、寂聴さんの全てを知りたい方はウィキペディアをお読み下さい。

 

使い方が違うと大変な乾電池

 古本屋で買った「日本人の9割がやってる残念な習慣」という本によると、乾電池は大きく分けて「アルカリ乾電池」と「マンガン乾電池」の二種類あって、まず、「アルカリ乾電池」は、電解液にアルカリ性の水酸化カリウムを使っていて、パワーがあり長持ちするので、今はこの電池が主流です。ただし値段が比較的高い。

  これに対しマンガン乾電池は最も古い時代からある乾電池で、電解液には弱酸性の塩化亜鉛などが使われていて、パワーはあまりありませんが、休み休み使うと、一度減少した電圧が回復する特徴があり、その働きから。ときどきしか使わないガスの点火装置やリモコンなどに向いています。

  ところで、重要なことは、アルカリ乾電池とマンガン乾電池を混ぜて使うことで、もしアルカリ乾電池が無くなったからと言ってマンガン乾電池を混ぜてつかうと、発熱や液漏れを起こす可能性がありNG。また、古い乾電池と新しい乾電池を混ぜて使うのも容量の違いでトラブルを起こす事があるようです。

  それに、メーカーの違う電池を使うのも厳禁、もしこれを読んで、乾電池の使い方にNGがあるのを知らなかった人は、いま直ぐに家にある乾電池を使ってる製品をすべてチェックしないと、火事を起こす可能性があるほど重要なことのようで、実は私もこのことを初めて知って驚ています。では、このサイトをお読みになって下さい。

レジ袋が有料になった背景

  スーパーやコンビニなどの小売店で買物をした時、タダでくれていたレジ袋が2020年7月1日より、法律で有料になったのはどなたもご存じでしょう。レジ袋の有料化は何も日本だけの問題ではなく、むしろ遅すぎるくらいで、すでに世界60ヶ国以上の国で実施されていて、その背景にはプラスチックのゴミ問題があります。

  レジ袋については、何も買物をしてきて家に帰って直ぐに捨てる人ばかりではなく、アンケートによると、居間に置いてある小さなゴミ箱の中袋に使ったり、また、生ごみを捨てる時に固く結んだりして、便利に利用してる人もいるようで、私なども、必ず「レジ袋をお願いします」と購入している役に立つ袋です。

  まるで、消費税を支払うような気軽さでレジ袋を買っていますが、本来はプラスチックのゴミを無くす目的からいったら、いけない人間かも知れません。ところで、「レジ袋」のウィキペディアを見たらこんなことが書いてありました。現在、新型コロナウイルスの感染者の増加で苦悩しているアメリカの話です。

  《アメリカ合衆国カリフォルニア州では、エコバッグからウイルス感染を引き起こす恐れがあるとして、スーパーマーケットなどで無料のレジ袋が再び使われるようになったというのです。また、日本国内でも、経済産業省の担当者はレジ袋の有料化は「新型コロナウイルスが逆風になりかねない」と指摘しているとか。いずれにしても、私としては、レジ袋の購入はたとえ有料でもずっと続けようと思っています。

「コロナウイルス」の薬の動向

 今や「新型コロナウイルス感染症」(COVID-19)は大変な勢いで世界中をかけめぐり、早く治療薬やワクチンの開発が待たれるところです。昨日7月8日、観るともなしにテレビを観ていたら、中国と英国でワクチンの具体的な臨床実験が始まった話をしてました。ならば、ネットにその関連の情報があるはずだと探したらありました。

  その記事のタイトルは《新型コロナウイルス 治療薬・ワクチンの開発動向まとめ【COVID-19】(7月3日UPDATE)》。ご存知ない方のために紹介しますから、是非、じっくり読んで「おおっ、こんなに開発が進んでいるんだぁ」と安心なさって下さい。昨日はワクチンの話だけだったので新しい情報です。

 昨日の話をざっと披露すると、中国の製薬会社のワクチンは本物のコロナウイルスを使ったもので、開発に時間は掛かるがかなり効果が顕著、そして、持続も長いと言ってました。一方、英国のものは、本物のコロナウイルスではなくて、化学的に作ったウイルスで時間は早いが効果は少し劣ると言ってました。

 さて、今日発見した記事のワクチンは《国内では、大阪大とアンジェスが共同開発するDNAワクチン「AG0301-COVID19」が、6月30日に2試験を開始しました。対象は20~65歳の健康成人で、目標症例数は30例(低用量群15例、高用量群15例)。アジュバントを含む同ワクチンを2週間間隔で2回、筋肉内注射し、安全性と免疫原性を評価します》とありました。日本の医学は凄いんだぞうという手前味噌でこれが一番のような気がします。

暗いシューベルトの「冬の旅」

 シューベルトが作曲した歌曲集に「冬の旅」があるのはどななもよくご存じでしょう。沢山の歌手がLPやCDを出していますが、中でも私が好きなのはバリトンのフッシャウ・デスカウが歌うLPで、実はこのLPはシューベルトの三大歌曲「冬の旅」「白鳥の歌」「美しき水車小屋の娘」のすべてで、特に私が好きなのが「冬の旅」。

  ところが、この「冬の旅」を暫く聴いていないことに気がつき、何だか急に聴きたくなり取り出しました。「音楽乃友社」刊行の音楽辞典によると、この歌曲集は二部に分かれて作曲されていて、前半の12曲が1827年2月、そして、後半の12曲が同年の10月の日付になっています。

  シューベルトは。完成した歌曲集を友人を集めて聴かせ、友人の一人によると、誰もがこ曲集の持つ暗い気分に当惑し、友人達が中の「菩提樹」だけが気に入ったというとシューベルトは「ぼくはこの曲集が、これまでのどの曲にもまして気に入っている。君たちもそのうちきっと気に入ってくれるだろう」と自信満々に言ったそうです。

  この歌曲集は「さすらいの旅」が主題になっていて、一人の若者が旅立って行く所から始まります。しかし、ここでは愛も希望も失せて、重い足取りで街に別れを告げる若者の悲哀に満ちた旅立ちなのです。何しろ、前奏からすでに寒々とした冬と、若者の重い足取りを思わせ、風見を見て恋人の嘲笑と思い、哀しみに涙を流すのです。では、フィッシャウ・デスカウが1966年の50年以上前に歌っている「冬の旅」から「おやすみ」です。

 

「オメガ」と国産の「電波時計」

 約10年前にリタイアした会社の話ですが、30年ほど前のある年、会社は驚くような利益を出し、暮には社員にかなり高額の賞与を支払ったにもかかわらず、もしこのまま三月末の決算をしたら、大変な税金を税務署に支払うことになりそうでした。そこで、役員で経理の責任者だった私は、社長にこう相談したのです。

  「社長、こんなことは滅多にない出来事です。このまま国に税金を支払うより、社員に追加賞与を支払った方が、どれほど喜こばれるか解りせん」。12月のある日、臨時役員会を急遽開催し、更に追加賞与を支給して、利益を減らすことを考えたのです。これは当然の判断と言っていいでしょう。

  それを知って大喜びしたのは、永くからいる社員ばかりではなく、最近入社して賞与を受け取れる資格を取得したばかりの社員も驚愕。凄い会社をハローワークは紹介してくれたものだと、わざわざ私のところにお礼にきて、昨晩、家内に話したらびっくりしてましたと言ってたのをよく覚えています。

 実は、私もこんなことは滅多に起きないと、清水の舞台から飛び降りたつもりで30年前に買った「オメガ」、それがつい最近故障して修理代が何と7万円近いというのです。それなら、かねてから使いたかった電池交換が無いソーラーで常に1秒も狂わない「電波時計」がいいと、故障していて使えない「オメガ」を抽出の奥深くしまい、池袋のビックカメラで買った28000円のSEIKOのソーラーの「電波時計」を腕にして悦に入ってます。

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